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2009年11月 アーカイブ

2009年11月02日

Rapha - Bonk Bag

先日Raphaで買い物した折にゲットしたBonk Bagについてあれこれ。

英語圏のサイクリング業界における"Bonk"とは、いわゆる“ハンガーノック(hunger knock)”と同義で、グリコーゲン枯渇に伴う急激なパフォーマンスダウンが見られる状態を指す単語。他にも"Hitting the wall"なんて言い方がありますね。

・・・で、このBonk Bag。
要するにただの「お洒落サコッシュ」なので、値段相応のモノとして期待すると肩すかしを食らってしまうかも。それでも、シンプルで軽くてデザインがよくて、サイズも絶妙なのでついつい使いたくなってしまう魅力を秘めているのがBonk Bagのすごいところ。A4サイズの書類・雑誌がジャストサイズで入り、デコボコして格好悪いのを我慢すれば、ペットボトル程度のサイズのものも難なく入ります。

一時期ロードバイクでの自転車通勤にも愛用していましたが、裏側の生地がこすれて毛玉がつきはじめてしまったので、最近はもっぱら歩きで近所をフラリとお出かけするときだけに利用。耐久性には少々難あり・・・かな。

スポーツ自転車での利用という意味だと、サコッシュだけあって紐の長さが絶妙で、たすきがけにした状態でずり落ちてきてくることも(比較的)少なく、落ちてきても(バッグ自体が軽い&大した荷物を入れない前提なので)そこまで邪魔にならないので、街中をミニマムな荷物で走り回るのに便利です。

Rapha流の洒落に共感できる人であれば、お気に入りグッズのひとつとして楽しくつきあって行く事ができるんじゃないかと思います。

2009年11月04日

朝練@尾根幹

今日は今年最後の尾根幹での朝練。
来週からは平地主体&もう少し遅い時間帯のトレーニングに切り替える予定。

予想最低気温が9度だったので、上が長袖ジャージ+Rapha Lightweight Softshell Jacketで下が冬用のロングタイツ、指ありグローブという装備で5:30に家を出る。胴体は大丈夫だけど、耳と足の指先が冷たい・・・。朝6時時点での稲城市の気温は3度だったようなので、完全な冬装備じゃないと駄目だったみたい・・・。

集合地点に時間通り集まったのは2名。
ほんとは6-7人いるはずだったのだけどな~・・・と走っていくと、キャス兄と初参加のかみつんさんが信号待ちで合流。連光寺の坂は信号に捕まったので7分前後ののんびりペース。一旦下った先の信号をクリーンに抜けられたので、頂上に登り詰める区間で全力アタック。下ハンドルで思いっきりもがいたので、20sec(817W)と30sec(701W)のMMPを軒並み更新できた。よしよし。

鎌倉街道の下り基調になったところでキャス兄が切れ味のあるアタックを仕掛けたので、頑張って反応・・・と、置いていかれそうになる。信号に引っかかってどうにか吸収。練習用の50x13の組み合わせなので、60km/hオーバーになると130rpm+で回さないといけないので辛い。さらにこの先、若葉台の駅の横の平坦区間をグイグイと引っ張ったところ、稲城台病院入口への登りで置いていかれてしまう・・・。う~む、おきなわを控えていて気合いはいってまな、兄。60kg+でポニョってる場合じゃないぞ>自分

帰り道はまったり走って帰宅。
昨日の試合(シングルス2で勝利!!)で今年のテニスシーズンが終了したので、そろそろ来年に向けた自転車のトレーニングプランを練りはじめることにしよう。

2009年11月06日

When the going gets tough

Raphaから冬物のカタログが届いた。

かっこいいカタログが届くと物欲が疼く。
自転車にハマってることを差し引いても、Raphaというメーカーが持っている洗練された雰囲気は、抗いがたい何かを持っているような気がする。

ちなみに、Raphaはここで住所を登録しておくと、ニュースレターを送ってくれる。Raphaの自転車競技に対する姿勢orブランド哲学は、このあたりにまとまっているので、興味のある人は読んでみるとよいかも。

**

上のページで「最高のロードレーシングの小説」「Raphaのインスピレーションです」と絶賛されているオランダ人作家Tim Krabbé による小説"The Rider"。ずっと前に姉の夫(イギリス人)に紹介されて読んだのだけど、改めて読んでみたくなったので、久しぶりに手に取ってみた。

小説の舞台は1977年にフランスで行われた架空のロードレース。山岳ありの137kmを疾走するレースで、次々と変わっていくレース状況や、主人公の心境や周りの選手の描写が生々しくて実にリアル。当時のアマチュアレーサーが速度を計るために苦労する話(当然、当時は速度計なんてものはない)や、大自然の中を駆け抜けていく爽快感、それにロードレースというタフで過酷な競技で、いかにレーサーの肉体的・精神的強さが試されるか、といったことがさりげないタッチで描かれている。さらに、小説をより一層魅力的にしているのが、物語の途中に挿入されるちょっとした小話。

たとえば、こんな話。


ツール・ド・フランスで5勝したJack Anquetilは、いつも登りが始まる前にボトルをホルダーから取り出して、背中のポケットに突っ込んでいた。チームメイトのオランダ人Ab Geldermansは、何年もそれを見ていて、ある時我慢ができなくなってなぜそうするのかを彼に尋ねた。Anquetilの説明はこうだ。

自転車乗りとは、人と自転車の二つのパーツによって構成されている。当然のことながら、自転車は人が速く走るための道具であって、少しでも重いことはその分遅くなることを意味する。タフな局面では特にこの傾向が強いので(That really counts when the going gets tough)、登りではできる限り自転車を軽くすることが何よりも肝要となる。これを実現するよい方法とは、すなわちボトルをホルダーから取り外すことである。

それゆえに、Anquetilは登りが始まる度にボトルをホルダーからポケットに移していたのだ。明快な説明である。

2009年11月09日

秩父サイクリング

日曜日は龍勢ヒルクライムの試走をしにいくというコオさん一行にご一緒させていただく形で秩父サイクリングへゴー。

9:00に小作駅集合で山伏峠を越えて299号を下り、秩父市を越えて龍勢ヒルクライムのコースを走って自走で帰る・・・という、非常にチャレンジングな計画だ。

土曜日は奥多摩で山登りをしていたので少々疲弊気味で、DNSすることも考えていたものの、温泉に入ってしっかり寝たら回復できたので、6時過ぎに家を出る。今日はCraftのインナーにRapha Long Sleeve Jersey、ビブニッカー、峠の下り用のウィンドブレーカーとフリースの手袋という装備。

コオさんとジョージさんと狛江で集合し、多摩川CRと新奥多摩街道を北上して集合ポイントの小作へ移動。もともとは東青梅集合だったものの、お祭りによる渋滞が予想されたので、それを回避するべくバーディ坂を経由して名栗へ。先頭固定だったコオさんに代わって、山伏峠手前の区間は220W前後で先頭を引く。

山伏峠に突入後もペースを落とさずゴリゴリ登る。8人いたメンバーが少しずつバラけて、調子が悪いと言うコオさんもジワジワ遅れる。残り数キロの雨蛙さんとの二人旅はついていけるギリギリのペース。峠の手前でアタックを仕掛けてサイドバイサイドの争いを鼻差で勝利。春にTTモードで走ったときとほぼ同じペースだったようだ。14:40, 250W, 178bpm, 93rpm。

山伏峠~299号~秩父の下りはヤマさんがガシガシ飛ばすので、シャカシャカ回して追いかける。体格のいいヤマさんに下りで本気で踏まれたら絶対追いつけません・・・。秩父に下りてから先、龍勢ヒルクライムのスタート地点までは小さな峠を2,3個越えるのでなかなかしんどい。見知らぬルートなので、今日はGPSが大活躍。途中で2回目のパンクを喫したジョージさんはそのまま引き返して帰宅されるとのこと。残念。

龍勢ヒルクライムのコースは、スタートしてしばらくは登り基調のアップダウンが続く。何回か分かりにくい分岐があるので、分岐ごとに再集合しながら進行。沢沿いの道を離れ、鳥居をくぐって林道に入るとすぐに14,5%の坂に突入する。グイグイと高度を上げていくと、いかにも「山奥の村」というテイストの集落を過ぎる。山深い雰囲気も素敵で、レースで走るのでなければなかなか楽しめる。8-10%前後の斜度を登り続けた先の峠をパスして一旦下り。道が狭いし路面コンディションもそんなによくないので、レース時は注意しないと危なさそう。分かりにくい分岐を右折して残り約200mの高度差をジワジワと登ってようやくゴール。

龍勢ヒルクライムは、距離16.4kmで高度差720mという数値からは想像できないしんどいコースだな~という印象。しらびそでもそうだったけど、R&Iのイベントは変態的でマニアックでタフなものが多いですな・・・。途中で再集合のためにストップしたのを除くと56分くらいのペース。203W, 166bpm, 88rpm。

登り切った後は同じ道を下って秩父方面へ。大分遅い時間になってしまったので、腹をくくって秩父からの輪行するつもりで来た道を戻る。よい練習になりそうなアップダウンで先頭を引いていると、ヤマさんのアタックがかかるので必死で対応。ボロボロの足で秩父に帰り着き、今日のメインディッシュ(?)のわらじかつを食べに安田屋へ。

躊躇することなしに注文した2枚入りのわらじかつ丼は、自転車に乗った後ではなければ完食できる気がしないボリュームだけど、楽勝で平らげる。店を出た時点で4時過ぎ。山伏峠を越えて帰るという二人組を見送り、西武秩父駅近くのスーパーでビニール袋とガムテープを調達し、ゴミ袋輪行で池袋へ。ゴミ袋輪行エキスパートのポンさんにいろいろレクチャーしていただけて大変助かりました。


(初体験のビニール袋輪行)


(レッドアロー号で輪行)

池袋からはコオさんと一緒に山手通りを南下し、8時前には家に帰り着いた。
今日の走行距離は約155km。計画通り走ってたら280kmのデス・ロードになっていたみたい。やはり、日帰りの自走で秩父市を越えるのは辛いですね・・・。

2009年シーズンまとめ

早々と終了した2009年シーズンを振り返ってみる。

出走したレースとその結果は、

4月 草津 39:43(年代別19位/237)
5月 しらびそ 1:21:08((年代別8位/48)
6月 富士ヒルクライム 1:10:00 (年代別17位/462)
8月 成木 17:57 (総合 30位/320)
9月 秩父宮杯 (男子B 18位/67)

・・・という感じ。
もっとたくさん出ようと思ってたのだけど、都合がつかなかったりポカをやらかしたりで、経験を積む機会を逃してしまった。ヒルクライムでは年代別入賞を狙えそうで、あと少しだけ届かないという悔しいポジション。

自分の中での課題は見えていて、何はなくともエンデュランス能力を上げるのが最重要課題。
トレーニングでもレースでも、瞬発的なパワーばかりで勝負してしまおうとする傾向があるので、この癖をできるだけ封じ込めて、ゆっくりのんびり走る期間を設けてエンデュランス能力を高めていきたいところ。

走行距離は、

1月 300km
2月 800km
3月 1,480km
4月 820km
5月 1,192km
6月 300km
7月 610km
8月 1,280km
9月 320km
10月 645km

6月後半から7月頭にかけて、2週間くらい旅行にでかけていたので一気に弱くなってしまい、その後がグダグダ。一年中よいコンディションに保つのは難しいので、ある程度目標を決めてメリハリのあるトレーニングをしたほうがよさそうですね。

**

レース以外の自転車活動としては、

- 5月の富士山一周サイクリング
- 7月のHerne Hill Velodromeでのトラック走行
- 8月のAttack! 299

あたりが印象深かった。
特にAttack! 299はチャレンジングなコース設定&暖かい雰囲気が素敵だったので、ぜひまた来年もお邪魔させていただきたいところ。参加するだけでなくて、イベントを盛り上げることができればベストなんだけど・・・はてさて。

分かっていたことだけど、やっぱり自分は見知らぬコースを楽しみながら走るのが好きみたい。自走で行ける峠はほとんど行ってしまったので、来年以降はさらなる峠遊びを加速するべく輪行ベースでの計画を積極的に練ることにしようかな・・・。


(meromeliteさんと一緒に行った富士山一周サイクリング)

2009年11月11日

鉄にワセリン

性能的にも見た目的にも気に入ってるMaster X-Light号なのだけど、数少ない悩みが「錆」。なんといっても鉄なので、濡れたまま少し放っておくだけであっという間に錆が浮いてきてしまう・・・。

塗装部分は問題ないのだけど、メッキ部分、特にヘッド周りのラグが何回か錆の浸食を許してしまったせいでボロボロ。乗り始めて半年くらいは錆が出たら拭いて・・・といういたちごっこを繰り返していて、防錆成分のあるワックスで磨くようになってからはマシになったものの、それでも湿気の多い時期や雨天のライド後にはしっかり見張っていないと錆が出てしまうことがあり、困っていました。

**

・・・で、最近になって愛用しているのが「ワセリン」。

ワセリンというと「肌の保湿剤」、あるいは「湿潤療法のよき友(自転車乗り的発想)」といった利用方法を連想しがちだけど、実は工業製品の防錆剤や減摩剤としても知られているみたい。

ま~要するに膜を作って水を弾いてくれるだけなのですが、実際に使ってみたところ、なかなか防錆効果が高いことを発見。先日ジャパンカップを見に宇都宮に自走した時も、前半戦で結構な雨に打たれてしまったにも関わらず、後半をドライコンディションで走ってるうちに乾いたのか、はたまたワセリンのおかげなのか、特に何もしなかったにも関わらず錆は出ていなかった。

使い方は、錆が出てしまいそうなところに薄く塗るだけ。
ワセリンを塗ると、少しだけメッキの輝きが鈍くなってしまうのが惜しいけど、Master X-Light号と長くつき合っていくために、今後もワセリンを愛用することになりそうだ。

290W

メジャーなヒルクライム大会で入賞するにはFTPの体重比で5W/kg欲しい。

2008年のベストパフォーマンス(草津とおきなわの登りから推定)は240W@59kg程度だったので4W/kg。

2009年のベストパフォーマンス(ヤビツと富士HCから推定)は260W@57kg程度だったので、4.56W/kg。

57kg未満まで絞った状態だと、トレーニング後の回復力とパワー維持能力が落ちていた印象があるので、やっぱり自分のベスト体重は57.5~58kgくらいみたい。

・・・そう考えると、当面の目標であるヒルクライム大会での入賞を果たすために必要なのは290W。

1年で約0.5W/kg向上できた実績があるとはいえ、体重をこれ以上絞れない状態で出力値を大幅に向上させるのはなかなかしんどそう・・・。パワーメーターがあるのが去年~今年との大きな違いなので、目一杯活用してトレーニングに励むことにしよう。

2009年11月12日

ローラー日和

季節の変わり目の雨。
オフシーズンへの転換点。
・・・って、自分はとっくにオフシーズンに入ってるわけですが。

同居人がしばらく海外に行ってしまっているので、空き部屋にMaster X-Light号とローラー台を持ち込んで軽く回しておく。

前に計測したパワー値を参考にして、160W@20min。

ローラー台ははっきり言って大嫌いなので夏場はほとんど使わなかったけど、寒くて外練が億劫になりがちなこれからのシーズンはまたお世話になりそうだ。

2009年11月13日

Rapha - Lightweight Softshell Jacket

Raphaの秋~春にかけて使える薄手のジャケット。

「ソフトシェル」ってのは、ここ10年くらいで出てきたアウトドアウェアーのカテゴリー。一般的なハードシェルが完全防水で伸縮性がないのに対し、ソフトシェルは完全な防水性を持たせない代わりに着心地や動きやすさを優先しているのが特徴。

ハードシェルだとガサガサとうるさくて着心地も悪いし、ゴアの生地が岩場で痛んだりするので雨や風が強い時にしか使う気にならないのに対し、着心地がよいソフトシェルは中間着~アウターとして行動中にずっと着ることができる汎用性の高さがウリ。ただし、雨の多い日本での山登りの装備として考えると、ソフトシェルは使いどころが分かってないと無駄な装備になりがちだったりもするのが難しい。

ソフトシェルについての考察はこのあたりを読むと面白いかも。

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(前置き終わり)・・・で、冬用の自転車ウェアーとしてソフトシェルを考えると、なかなか相性がよいみたい。

自転車に乗ってる最中は風を防いでくれるだけで俄然暖かく感じるものだし、バタバタしないので着心地もよく、透湿性もハードシェルより高い(ことが多いはず)のでムレにくい。ま~、「高い防風性」「高い透湿性」「ほどほどの防水性」を備えた自転車の冬用ジャケットは「ソフトシェル」って名前がついてなくても「ソフトシェル」みたいなもんであるっつ~考え方もありますな。

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Raphaには"Lightweight"がつかないSoftshellが定番商品としてラインナップされているようなのだけど、自分がゲットしたのはクリアランスになってた"Lightweight Softshell Jacket"。

防風性が高く、適度に防水性もありつつムレにくいので、夏以外のシーズンに冷たい空気の中を走るのにぴったり。伸縮性がそこまでない代わりにカッティングが絶妙なので、自転車に乗ってる最中は非常に快適。ただし、薄手なので防寒性はあまり期待しないほうがよさそう。

自分がゲットしたのはピッタリサイズのXSだったので、ミドルレイヤーを重ね着しにくいのが難点。とはいえ、SサイズはSサイズで少し余裕があってバタバタしてしまいそうなので、このウェアーの特性を考えるとXSサイズで正解だったんじゃないかと思う。

フロントのジッパーの位置が真ん中じゃないのは、かっこつけてるわけ(だけ)じゃなくて、アゴがジッパーに触れて冷えたり不快感を感じさせないための仕組み。ジッパー自体も防水・防風性にこだわった作りになっていると同時に、クールダウンしたい時はジッパーを下げてやればちょうどよいベンチレーションになるので適応温度はそこそこ広い印象。

あと、コンパクトにまとまるのでちょっと無理をすればジャージの後ろポケットに入らなくもない・・・けど、積極的に携行しようとは思わない。出発時に寒くって、昼間に予想以上に気温が上がってしまって仕方がなく脱いだ時にも対応できるかな、という感じ。そういう意味だと、"Lightweight Softshell Jacket"の存在意義ってちょっと微妙かもな~、と思ってしまったりもする。

デザインはRaphaらしくシンプルで、自分のものはネイビーブルーの単色。ポケット(3つ)も大きめで、音楽プレイヤーのケーブルを通す穴と、ジャケット内を通すためのループの細工が異様なまでに凝っているのも実にRapha的。

冬用のジャケットをすでに持っている人で、秋~春にかけて薄手で使いやすいジャケットを探している人にお勧めのウェアーということができそうです。

2009年11月15日

大井埠頭練

日曜日は昼から用事があったので、早い時間から大井埠頭でTempoペース5周。
7時台は人が少ないのでひたすら単独走。

1:24:29
46.5km
207W
161bpm
104rpm

最終周はTTペース。

15:20
9.3km
237W
170bpm
96rpm

うーん。。。弱いな。
今年のピーク時には260WくらいあったはずのFTPが230くらいまで落ちちゃってる印象。まー、これからまた鍛え直していくわけですが。

**

ポジション調整の一環として、ここ2週間くらいサドルを5mm上げて685mmで乗ってきて、膝の痛みもでないようなのでこのまま定着させる予定。股下の数値から考えると685mmあたりがよさそうってのは分かってたのだけど、乗りはじめの1,2年で膝を痛め気味だった時にサドルを下げて以来コンサバなセッティングが定着していたのでした。

サドルとハンドルとの落差がもっとあってよいような気がしているので、スペーサーなしのポジションまでハンドルを下げてみようかな。現状でも15mmくらいコラムが出っ張ってるのが格好悪いので、15mm分はカットしてしまおう。

2009年11月18日

TIME VX Elite - Racing Spec

街乗りTIME号をレース仕様に変更。

冬の間に挑戦しようと思っているクリテリウムはTIME号で走る予定なので、街乗り用の楽なポジションから脱却してExtreme-Power号と近いポジションにするべく試行錯誤。

ハンドルをNitto M153 STIに変更し、ステムを100mmから110mmのものに戻す。シートポストをPro PLTに変更。これまで使ってたTNIのポストはセットバックがなかったので、ギリギリ一杯までサドルを引いてもExtreme-Power号と近いポジションにできないのが悩みだったのでよい感じ。ハンドルも10mm少々落として落差を大きく取っておく。

バーテープはOGKのソフトタイプを巻いてみたのだけど、やたらと分厚いので次は使わないと思う。愛用しているFizikのMicrotexが売り切れだったので試しに選んでみたのだけど、やっぱりバーテープはFizikが好き。もし次に試すとしたらOGKの極薄タイプかな。

さらに、Ksyrium SSC SLのハブ・フリーをまとめてメンテ(ベアリングから少し錆が出てた)したらハブの回転が大分スムーズになった。トップ側に入れると音鳴りがしていたディレーラー周りも念入りに調整して完全復活。あとは、タイヤをTUFO S33 ProからContinental Sprinterに変更すれば完成。

やはり、「毎日乗るから」といい加減にメンテするのと、レース向けにきちんとメンテするのとでは、根本的に何かが違いますね。

**

ちなみに、TIME号は中古で入手したときからハンドルに悩まされ続けていて、これまでのハンドル遍歴は

- TNI Victory(400mm)
はじめについてきたハンドル。下ハンの感触がしっくりこず、エンド部分がクネクネ曲がってるのがビジュアル的に許せなかったので即交換。

- ITM Millenium(400mm)
定番の軽量ハンドル。ほっそりしているのに硬い印象。スタイルも気に入ってたのだけど、STIとの組み合わせがどう頑張ってもうまくいかず、泣く泣く変更。ブラケットポジション優先でセッティングすればなんとかなるのだけど、そうすると下ハンの感触がしっくりこなくなってしまうのが悩みだった。

- Dixna J-Fit(380mm)
ショートリーチ、ショートドロップで日本人に向いているというアレ。STIとの組み合わせもばっちりで、感触は悪くなかった・・・のだけど、角張った見た目が許せなかった。沖縄での落車で内側に曲がってしまったので、Milleniumに戻す。

- Cinelli Vai(400mm)
知人にTIME号を貸すことになったので、楽なセッティング&ハンドル探しの延長として100mmステムとあわせて導入。STIとの組み合わせがいまひとつで、ブラケットポジションを優先したセッティングで使ってた。見た目は好き。

・・・で、今回導入したのがNitto M153 STI(400mm)。
STIの名を冠してるだけあってSTIとの相性がばっちりで、見た目も悪くない(アナトミック系)。ブラケットポジションが快適で、さらに下ハンで思いっきりもがいたときも力を入れやすい。

そんなわけで、ようやく6500系のSTIにフィット&気に入って使えるハンドルに出会うことができた。STIとの相性ごときでこれまで苦労させられるとは思わなかったよ。。。

実を言うと、うちに寝ていた07 Veloceのエルゴレバーを修理して、シマニョーロに挑戦(9速シマノと10速カンパはほぼ問題なく繋がるらしい)しようかとも思っていたのだけど、結局レバー修理のためのパーツ代が思ってた以上にかかってしまうことが分かって断念。その流れで新品のエルゴレバーを・・・なんて一瞬血迷いかけていたものの、メカ的に全く問題なく動いているUltegraを捨てる理由が見つからず、マッチするハンドルを探しさえすればよいことに気付いたので、シマニョーロ計画が発動することはなかった・・・。

**

ってなわけで、改めて我が家のTIME号を眺めてみる。

フレームは2003年のVX Elite。90年代からカーボンフレーム・フォークをOEM供給していたTIME(ピナレロのONDAフォークやシートステイももともとはTIME製だった)が満を持して発売したモデル(VX Pro)から、剛性を30%落としたモデル。

TIMEは2005年のVXSからスローピングになってしまったので、TIMEのフレームとしてホリゾンタルなのはVX ProとVX Eliteのみ。ある意味レアで貴重なフレームということができる。

細身、ホリゾンタル、ラグづけというキーワードに弱いので、このフレームは大のお気に入り。唯一気になるのは、短いフロントセンターのせいで深くハンドルを切ったときにホイールが足の先っちょに触れてしまうことがあることだけど、これはよほどの低速域じゃないと起きないので大きな問題ではない、かな。

コンポは9速Ultegra(6500)メインで、カセットだけDura-Ace。
ホイールはKsyrium SSC SLチューブラー。

2009年11月19日

RaphaとCOLNAGO

COLNAGOファンの手による素敵なウェブページを発見。
http://www.colnago.cc/

2010年シーズンはブイグテレコムへの機材提供でレースシーンに復帰するCOLNAGOだけど、そのブイグカラーのEPSも掲載されてた。白とライトブルーで爽やかに仕上げたカラーリングで、COLNAGOにしては驚くほどあっさりした雰囲気。

他にもCOLNAGOへの愛が溢れた素敵な記事が並んでいるな〜と眺めていたところ、自分のMaster X-Lightと同じカラーリング(AD4)のMasterの写真が載っているではありませんか。

珍しいな〜と記事を読んでみると、どうも元ネタはRaphaのカタログ写真みたい。この珍しいMasterは、Raphaのカタログ写真を撮ってるben inghamさんの私物とのこと。Raphaのカタログ写真に限らず、Rouleurの記事にもben inghamさんの手による写真は多くって、ISSUE. 4のCOLNAGO特集の写真も彼の手によるものらしい。

Raphaのカタログに出てくる自転車の機材には様々なこだわりが感じられて面白い。
例えば、今年の冬のカタログでは、EDGE Compositesの1.25やら1.68やらのホイールが目につくし、EDGEのフォークまで登場している。2008-2009年のカタログにはCOLNAGOのExtreme-Power 08モデルのST01カラーが頻繁に登場していて、これがまたとっても素敵。

やっぱり自分はCOLNAGOが好きだなぁ、ということを再確認した今日この頃でした。

2009年11月21日

練習量

会社のテニス部の実業団Bチームのエース、青木T君(3つ下)と帰り道で一緒になったので、普段の練習について聞いてみた。

週1回3-4時間のチーム練習がメインで、あとは機会をみつけて練習しているとのこと。平日の朝・夕までがつがつ練習ってことはしていないみたい。シーズン中はほぼ毎週末試合があるとはいえ、思ってたより少ないな~というのが正直な感想。

実業団Aチームはトップカテゴリーの日本リーグ(自転車の実業団だったらTRクラス)で戦ってるほとんどプロみたいな人たちなので、Bチームのエースってことは事実上「普通のフルタイムワーカー」としてはほぼ最高クラスのプレイヤー。その彼でも週に3-4時間の練習でなんとかなってる・・・と考えると、テニスはタイムパフォーマンス(っていうのかな?)で考えるとナイスなスポーツだな~と思ってしまう。

トレーニングに時間がかかるのは、自転車に限らずエンデュランス系のスポーツ全般に当てはまること。恐らくだけど、今の自分が来年の目標にしているFTP 290Wを達成するには、週10時間程度はコンスタントに乗っていく必要がある。自転車はテニスと違って相手がいなくても練習できるので、自分のペースを作りやすいということができるけど、効率的なトレーニングは心がけないといけませんね。

職場の近くの外苑の銀杏がそろそろ見頃。
一本だけ先走っていて、他のやつは来週〜再来週くらいになりそうだ。

白石峠でFTP計測

オフシーズンのトレーニングをはじめる前に、現状確認をしたかったのでサイクリングがてらFTP計測をするべく白石峠へ。
この時期の奥武蔵グリーンラインは冬枯れの木立の間からの景色がよいので大好き。

今日は6:30に家を出発。
多摩川CRで立川周辺まで行き、モノレールの下を走ってる芋窪街道〜青梅街道〜八高線の脇の道を使って飯能まで行き、越生を超えたところでしろくまパンに寄って補給食調達・・・と思ったら開店時間(10時)の15分前だったので、スルーして白石峠へ。エンデュランスペースでのんびりではあるものの、悪いペースではない。白石峠の登り口までの所要時間は約3時間半。

心拍数を一旦落としてからアタック開始。
計りたいのは20分のオールアウトエフォートなので、はじめから飛ばす。13,14%の区間も容赦なく踏む。・・・ってしばらくヒルクライムを意識した走りをしていなかったので、勾配が緩くなったときにしっかり踏むことができてない。タイムを狙う走りとしては全然駄目。そこそこのペースで20分走れたので、あわよくばベストタイム更新を狙えるかな・・・とダンシングを織り交ぜながら登っていったら・・・足、つりました。

左足の大腿四頭筋とヒラメ筋、右足の大腿四頭筋もやばい。ダンシングすると大変なことになるので、タイムは諦めて残りはサイクリングペース。

[白石峠]
6.4km
540m
28:00
251W
177bpm
79rpm

峠について休憩しようと左足をペダルから外したら足がパキーンと伸びてしまい、安全に自転車から降りるのに一苦労。寝っ転がって羊羹食べて、10分くらい休んでいたら復活したので、サイクリングを再開。経験的に言って、休憩せずに走り続けるた時&&大きな負荷を断続的にかけた時に足がつりやすいみたい。今回はほぼノンストップで3時間半走った上に白石峠をアタックしたわけで、条件としては最悪でした・・・。反省。


期待を裏切らない刈場坂峠からの展望


正丸峠に登り返す途中

刈場坂峠から展望を楽しみ、299号方面に下ってから正丸峠に登り返す。峠には12時ちょい前についたので、峠の茶屋でランチ。正丸峠への登り返しは斜度がきつくないので、疲れ気味の足でも問題なく登れるのがよいですね。定番の正丸丼を食べて元気が出てきたので、山伏峠、小沢峠をパスして、成木街道経由で東青梅に出て、新奥多摩街道〜多摩川CRと繋いで15:30に帰宅。


正丸丼


多摩川の色が冬っぽくなってきた

今年くらいから、山を走った後に名栗周辺まで戻ってくると「帰ってきた」気がするのだけど、我ながらこの感覚は狂ってるな〜と思ってしまう。まぁ、帰りがどういう行程で、どのくらい時間がかかるかの感覚があるからこそ、そう思うのだろうけれど。

今日の服装はcraftのインナーにLong Sleeve Jersey、Lightweight Soft Shell Jacket、ロングタイツ、指ありグローブ、シューズカバー、それにスカルキャップというノリ。ジャケットだとちょっと暑いかな〜と心配したものの、そこまで気温が上がらなかったのでジッパーを上げ下げして調整できた。さすがに白石峠アタック中は汗がポタポタ落ちたけど。体感的に大きな影響があるのは、スカルキャップの有無。白石峠アタック中と、東青梅に戻ってきてからはずっと外していた。

187km
1809m
8:36
146bpm
162W

今日の走りのさりげない収穫は、一回の休憩@正丸峠だけで山岳込みの190kmコースを走りきれたことかな。あ、途中で足つってたので正確には1回じゃないですが・・・。

**

・・・で、肝心のFTPは、白石峠の前半20分の数値が274Wだったので、274*0.95=260Wという結果。2009年のベストパフォーマンスの推定値が260Wだったので、意外にもほとんど落ちずに済んでいたみたい。最近ちょこちょこ乗っていたので、ある程度復活していたっつ〜説もありますね。

いずれにせよ、冬の間からコツコツと築き上げてきたものが無駄になっていなかったことを確認できたのはうれしい限り。

あとは、Power Profile Testをやれば現状把握は完了。
来年に向けて頑張ろう。

2009年11月23日

ゆっくり走って強くなろう

前に紹介した本"Base Building for Cyclist"(以下BBC)を参考に、来年に向けたトレーニングプランを練ってみる。

キーワードは「ゆっくり走って強くなろう」。

レースのないシーズンに低強度&長時間走っておくことで、高強度での走行が必要になるレースシーズン中のピークパフォーマンスを高く、長く維持できる、というのがBBCの主張。特にレース強度で長い時間走る下地ができていない初心者〜中級者(トレーニング&レース経験三年未満)は、8週間程度のベーストレーニング期間を設定するとよいみたい。

そんなわけで、12月、1月の約2ヶ月間はLSDメインで走ってみる予定。

- 平日は少なくとも3回、計4時間乗る
- 休日は6時間を目安に乗る

ことを目標にして、

600min/week = 10hours/week
30km/h -> 300km/week

40hours/month
1,200km/month

あたりが目安かな。
実際にはもう少しマイレージを稼げそうだけど、高い目標を設定して追い込まれすぎてしまうのも嫌なので、あえてコンサバ気味な目標を設定。

・・・と同時に、ベーストレーニングばっかりでは飽きてしまうので、冬の間にも刺激を受けつつ経験を積めるよう、何本かレースに出場予定。

オフシーズン中は、山岳部の仲間の多数が手を染めているトレイルランにチャレンジしてみようかな〜なんて考えていたのだけど、普通に冬山の登山計画がありそうなのでトレイルランは来年に持ち越し。テニスも来年は実業団から引退しようかと思っていたのだけど、チーム員不足で出ることになるかも。う〜ん、そろそろ自転車に専念したいんだけどなぁ。。。どうしたものやら。

2009年11月24日

MINOURA GYRO V270

冬季の走り込み用&負荷をかけたトレーニング用に固定ローラーを導入。

ゲットしたのは某六本木急行さんも絶賛していたMINOURA GYRO V270。いつの間にかマイナーバージョンアップが施されていて、U字脚の部分がメッキ処理になっていたみたい。

今年の頭に導入した Elite V-Arion も悪くはないのだけど、

- 3本ローラーは長時間乗っていると股間が辛くなる(なんちゃってダンシングでしばらくは逃げられるけど、それでは練習にならない)
- 高い負荷をかけ続けるのには向かない(高負荷モード+40km/h以上で300W+はかかるけど、力強くトルクをかけた時に不安定になるので怖い)

といったあたりが気になっていて、長時間(1時間+)の走り込みや、高負荷練習のために固定ローラーの導入を検討していたのでした。

当然ながら3本ローラーのメリットである

- 汚いペダリングだと安定しないので、定期的に乗ることで無駄のないペダリングを身につけられる&まっすぐ走れるようになる
- 適度な緊張感を強いられるので、走っていて飽きにくい

という点では V-Arion が気に入っているので、スピニング系の練習ではまだまだお世話になりそう。

**

で、導入したGYRO V270。

Extreme-Power号withパワーメーターで軽く走ってみた感じだと、負荷モードとギアの組み合わせで100W-400W超まで幅広く対応できそう。あまり他の固定ローラーに乗ったことがないので比較対象がないのですが、負荷を上げると逆風の中を単独で高速巡航しているような感じになるので、自然な負荷のかかり方と言うことができそうです。

低負荷モードだと全体的に音がちょっとうるさめで、高負荷モードでも40km/hのあたりから騒音が激しくなる感じ。30km/h以上の速度じゃないと安定せず、40km/hを超えるとうるさくなるV-Arionに比べると、例えば20km/hでも低いギアでくるくる回してトレーニングできる固定ローラーはより汎用性が高いんじゃないかと思います。

あと、さりげなく楽しみにしているのが年末頃に発売されるという噂のMINOURAの純正オプションパーツ「ワットマスター」。どういう測定方法なのかは分かりませんが、対応するローラー台と組み合わせることでパワーメーターとして動作するみたい。

V270はツーリング用からローラー用マシンと化しつつあるMaster X-Light号「固定」で使うつもりなので、パワーメーターのついたExtreme-Power号を外走り用することでよい感じのフォーメーションを組めそう。Ant+で電波を飛ばしてくれてEdge 705でログれるのが理想だけど、そこまでしたい場合にはExtreme-Power号を使うのでまぁ問題ないでしょう。

2009年11月26日

トレーニングについて考える(1):エネルギーソース

自転車競技のトレーニングについて考えてみるシリーズその1。

別名「自分の理解を広めるためにまとめていたメモを整理して、記事に仕立て上げてみよう」シリーズ。素人っぽさ丸出しの記事なので、読みにくくてまとまっていませんが、そのあたりはご容赦ください。また、間違いなどあればご指摘いただけると嬉しいです。

・・・ってなわけで、第一回のお題は"エネルギーソース"。

**

人が運動するためには筋肉の収縮が必要。
筋肉を伸縮するための直接的な動力源はATP(Adenosine Tri-Phosphate(アデノシン三リン酸))という物質で、これは筋繊維の中で炭水化物等のエネルギー源から変換される。ATPはクリーンなエネルギーソースで、筋繊維のための収縮運動と熱として放出される(比率は50:50くらい)。それぞれの筋繊維には、フルパワーでもがいた時の2-5秒分の「すぐ使えるエネルギー」としてATPが蓄えられている。

ATPへの変換に酸素を必要としないPCr(Phosphocreatine(クレアチンリン酸))も筋繊維内で生成され、フルパワーでもがいた時の約10秒分がそれぞれの筋繊維に蓄えられている。

以上、二つのエネルギーソースが「すぐに使えるエネルギー」。これだけだとごく短時間の運動しかできないので、持続的な運動を行うためには以下のエネルギーソースに頼る必要がある。

- 炭水化物
比較的使いやすくて、そこそこ長時間使えるのが特徴。
エネルギーソースとしての炭水化物は単純なブドウ糖で、グリコーゲンという形で体内(筋繊維と肝臓)に蓄えられている。ブドウ糖のATPへの変換は筋繊維内で行われ、酸素を使う好気的代謝(低負荷、長時間向け)と、酸素を使わない嫌気的代謝(高負荷、短時間向け)の2パターンに分かれる。

好気的代謝はエネルギー効率がよく、約50%がブドウ糖からATPにエネルギーソースとして変換される(残りの50%は熱として放出される。ATP->筋収縮の効率とあわせて、全体的な効率は25%)のに対し、嫌気的代謝はエネルギー効率が非常に悪く、ブドウ糖->ATPの変換効率が7%程度で、食べカスのエネルギーを乳酸として放出する。

体内には1,500-2,000kcal程度のグリコーゲンが貯蔵されていて、これらを利用することで60-90分程度の比較的高い強度の運動を持続することができる。

- 脂肪
一番使いにくいけど、一番たくさん蓄えられているのが特徴。
ある程度貯蔵用と割り切って蓄えられているので、重量あたりのエネルギー量は炭水化物の倍。一般的に、50,000-200,000kcal程度あるらしいので、まさに桁違いのエネルギソースということができる。

ただし、エネルギーソースとして利用するためには、炭水化物と比べてより多くの酸素を必要とするため、高強度の運動では炭水化物が優先的に使われてしまう。

・・・と、以上が人の体に蓄えられているエネルギソース。

休んでるとき、歩いてるとき、走ってるとき、ダッシュした時・・・と、様々な状況に対応できるよう、それぞれのシチュエーションに最適化されたエネルギソースと燃え方が準備されていることがよく分かりますね。

エネルギーの利用効率に関して、大きな転換点といえるのが炭水化物の好気的代謝と嫌気的代謝。前者が約25%の効率で熱しか出さずに燃えるシステムなのに対し、後者がエネルギー効率たったの3.5%でしかも燃えカスまで出してしまう・・・。これって、冷静に考えるとものすごく大きな違いです。

エンデュランススポーツでは、いかにエネルギー効率のよい身体を作り上げることが大事かということが伺い知れるのではないかと思います。

次回は、筋肉についてまとめる予定。

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なお、メモをまとめるにあたり、以下の資料を参考にしています。
興味のある人は、どうぞ手にとってみてくださいませ(アマゾンアソシエイトを使ってます)。

- Base Building for Cyclists: A New Foundation for Endurance and Perfomance
- Bicycling Science
- エネルギー代謝を活かしたスポーツトレーニング

2009年11月28日

Macのトレーニングログ管理ソフト

5年以上前からの宿題だった自宅へのMac導入を果たしたので、Macで使えるトレーニングログを管理するソフトを物色中。

評価版のVMWare Fusion 3に、ライセンスの余ってたWindows XPを入れたので、バーチャルなWindows環境は既に構築済み。・・・なのだけど、Training Peaks WKO+のライセンスは特定の一台のコンピューターでのみ有効で、ライセンスの移行は「ハードディスクがクラッシュした時のみ」許されているので、Macで使うにはライセンスの追加購入が必要。

VMWare FusionはWKO+以外でも使う予定なのでライセンス購入は惜しくないけど、WKO+のライセンスを追加購入はなんだかな〜という感じ。

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・・・で、ここ最近になって開発の勢いを増している GoldenCheetah(以下"GC") を試してみたところ、これがなかなかよさげ。

トレーニングログの管理に特化した作りなので、GPSログによる地図表示とかそういうファンシーな機能はついてないし、まだまだ荒削りなところも多いけど、開発メンバーもユーザーコミュニティーも元気で、今後の発展がなかなか期待できそう。

しばらくはこれメインで使ってみようかな。

**

GCで開発中の面白機能として、Garmin の USB Ant Stickを用意することで、quarqdなるデーモン経由でリアルタイムストリーミングで走行データの取得&表示ってのがある。いかにもgeekサイクリストが考えつきそうなことだけど、これってうまくすれば「ネットワーク越しでのサイクリング大会」とか、果てしなく面白い方向に繋がる可能性があるので、個人的には興味ありあ〜り。

問題は、この手の experimental な機能は公式リリースバージョンには含まれないので、最新版を自前でビルドしないと試せない・・・。ので、Macでの開発環境を構築ついでに GC をビルドしてみたところ、軽くハマりそうになりながらもビルド成功。
参考になるか分からないけど、メモをここに置いておいたので、興味のある人はどうぞ。

これで、手元で最新の GC を追いかける環境が整った。

早速発注した USB Ant Stick が近日中に届く予定なので、これで色々と遊べるようになる予定・・・って、冷静に考えるとローラー台置いてる部屋にあるのは普通の Windows ノートPCなんだよな〜。iMacが置いてある自室にローラー台を持ち込む気は今更ないし・・・。WindowsノートにVMWare 入れて Linux 環境で GC 走らせるってのもアホっぽいし。

はて、どうしたもんでしょうかね。

Power Profile Test 二回目

8月以来やってなかったPower Profile Testを実施。

5sec: 955W 16.2W/kg
1min: 446W 7.6W/kg
5min: 320W 5.4W/kg

先週末計ったばかりのFTPは260Wなので、体重比は4.4W/kg。

"Training and Racing with..."の表によると、それぞれGood, Moderate, Very Good, Very Goodという評価。全部Very Goodにするという野望は達成できなかったものの、概ね満足な結果。

1minが前回より落ちちゃってるのは完全な失敗。二回やって両方ともダンシングからシッティングに切り替えるタイミングを間違えた。先週良好な値(472W(8W/kg))を出してるので、パワーが落ちてるってわけじゃないのだろうけど、もう少し安定していいスコアを出せるようになりたいところ。

・・・といっても、先週の値でもギリギリ"Good"なので、この領域はもう少し意識的に鍛えた方がよいのかも。

出力値自体は上がってる20min/FTのW/kgが落ちてるのは、体重が58kg->59kgになってるのが理由。300W前後の中強度のパワーの場合、1kgの体重の違いが大きく響いてくる。ヒルクライムで1gでも軽くしておきたい理由がここにある。

2009年11月30日

奥武蔵サイクリング

日曜日はLEGONメンバーを誘って奥武蔵方面のサイクリングへ。

コースは去年のほぼ同時期に単独で走ったことのある、東青梅〜山伏〜299下る〜定峰〜刈場坂〜正丸〜山伏〜東青梅。去年走ったときは天気にも恵まれて最高に気持ちがよくて、帰りの山伏からのダウンヒルの最中に「自転車ってやっぱり楽しいな〜」->「コルナゴ大好き!」->「レース用のコルナゴ欲しいな〜」・・・と、Extreme-Power号を導入するきっかけになった思い出のあるサイクリングだ。

6:45にコオさんと是政で待ち合わせ・・・と思ったら出発に手間取って10分遅刻してしまい、さらに余裕かまして走っていたら、8:00@東青梅集合にこれまた10分強遅刻(ごめんなさい)。暗くなる前に東京に帰りたかったので早めの集合時間を設定したのに、言い出しっぺの自分が遅れてどうする・・・。

今日は寒そうだったので、長袖インナー、半袖ジャージ、Long Sleeve Jacket、ロングタイツ、スカルキャップ、冬用グローブ、シューズカバーという装備。・・・と思ったら、山伏峠手前の気温表示が8度だったので、「極寒」ってわけではなかったみたい。自転車は、ツーリング用のMaster X-Light。

自分の先頭固定で山伏まで。途中、雨蛙さんが先頭に出てくれたものの、登りでグイグイ行ってしまうので前に出てペースを戻す。山伏の登り口でba-mosさんのチェーンが脱落。ちょっと待って、先行した他のメンバーを追う。無事に集団復帰できたものの、先行する雨蛙さんには追いつけず。今日は諸事情あってGTの通勤用ロードでの参戦とのことだけど、そんなことは全く感じさせない強さだ。自分は土曜日のPower Profile Testで足がいってしまっているので、登りで無理すると帰りが辛くなるだけだと思って大人な走りに徹することに。

299の下りはペースアップしたba-mosさんに張り付いて、先頭交代しながら下る。そこそこいいペースかな・・・と思ったら信号で引っかかってあえなく吸収。坂氷の交差点を右折し、下り基調の道を走ってコンビニで休憩。午後から用事があるというba-mosさんはここで離脱。

道なりに走っていくと、そのまま定峰峠の登り口にかかる。例によって雨蛙さんがペースアップして先行。自分とコオさん、ところでさんは無理しないペースで追走。このあたりは晴れてると展望がきいて、紅葉の山と秩父市街が見渡せる素敵な山道なのだけど、今日の曇り空だといまひとつ。おしゃべりしなら定峰峠にゴールし、奥武蔵グリーンラインはまったりペースで走行。

この時間帯は晴れ間が見えていたので、気分よく刈場坂峠に到着。展望はいまひとつだったけど、お約束の写真は撮る。「刈場坂峠からの下りが嫌い」という雨蛙さんに先行する形で正丸峠への登り返しにかかる。登り口で先行したチームARAIの人がよいペースで走っていたので、ペーサーとして利用させてもらってコオさんとおしゃべりしながら登る。そこそこよいペースだったので「これなら雨蛙さんも追いつけないでしょ〜」なんて言っていたのだけど、峠まで残り1km前後の地点で突然後ろにいてビビる。本人曰く「俺は熊ですか」。ここまで来て先行されるのも悔しいので、じんわりペースアップ。さすがにここまで来るのに足を使っているのか、雨蛙さんもちょっと辛そう。このまま平和に峠にゴールかな・・・と思ったらコオさんがシッティングのままスルスルスル〜っとペースアップして抜け出す。ダンシングして追うものの届かず。・・・無念!!

昼過ぎだったので、正丸峠でランチ。
みなで仲良く正丸丼を食べて、外の寒さにビビりながら走り出して山伏を下り、雨蛙さんにガイドしてもらって山王峠を超えて新奥多摩街道〜多摩川CR経由で5時前に帰宅。真っ暗な多摩川CRを走る羽目になることを恐れていたのだけど、ギリギリのタイミングで間に合った。

205km
2268m

**

今更だけど、クロモリのMaster X-Lightは「かたい」フレームだな〜ということを再認識。クロモリ特有のしなりがある独特の踏み心地であるけど、中速〜高速域でグリグリと踏むと、ぶっとい芯が通っているような感触でブンブン加速してくれる。その代わりに個人的に辛く感じるのが走り出しで、硬いし重いしで足にくる。平地主体のレースであれば、クロモリはまだまだ現役で使えるんじゃないかな〜と思った。

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