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Base Building for Cyclists

ロンドンの自転車屋さん(Condor)で入手したトレーニング本。

"Cyclist's Training Bible"を下敷きにして、ベーストレーニング部分に注力した本・・・というのが建前だけど、自転車競技ではトレーニングの大部分をベーストレーニングが占めるわけで、実質上この本があれば"The Bible"はいらないんじゃないかと思えるほど充実している。

"The Bible"がトレーニング&レースに向けたコンディショニングのためのシオレティカルな部分に重点を置いているのに対し、こちらはエンデュランススポーツにおけるエネルギー消費の話からはじまり、フィットネスレベルの評価方法からトレーニングプランの立て方、正しい休息の取り方、さらにはブレーキングやコーナーリング等の走行スキルまでカバーしていて、トレーニングをやっていく上で必要な情報が1段階深いレベルで詰め込まれている。

本のテーマは「ゆっくり走って強くなろう」で、"The Bible"で書かれている以上にベーストレーニングの重要性が強調されているのがひとつの特徴。"The Bible"の歴史的使命が「自転車競技にPeriodization理論を適用し、自転車向けトレーニングの叩き台を作った」ことだとすると、"Base Building for Cyclists"はその土台の上に自転車競技で強くなるために必要なノウハウをたっぷり詰め込んだひとつの成果物、ということができそう。

比較的新しい本なので、トレーニングにパワーメーターを活用することをほぼ前提にしているのだけど、トレーニングゾーンの定義に"The Bible"的なCritical Powerを使っていたり、"Lower/Upper Training Threshold"などといった(少なくとも日本ではポピュラーではない)考え方が採用されているのが独特っちゃ~独特かも。

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自分は情報の入出力の効率が悪い人間なので、トレーニング方法を学ぶにしても、何冊か読んで自分なりに納得できないと、前に進んでいくことができない(困ったもんだ)。

何冊かトレーニング本を読んできた中で、この本に書かれている内容が一番ピンときたので、来年度に向けたトレーニングはこの本をベースにやっていく予定。


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2009年09月01日 07:46に投稿されたエントリーのページです。

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