« 2009年06月 | メイン | 2009年08月 »

2009年07月 アーカイブ

2009年07月06日

ブランク

10日間のホリデーから帰宅。
イギリスの北東部での家族の結婚に参加したり、バルセロナの友人宅にお邪魔して毎日飲み歩いてみたり、ロンドン市内にある世界最古のヴェロドローム(野外)でトラックデビューしてみたり・・・と、なかなか充実した旅行だった。

・・・で、空港から一直線で帰宅して、家に到着するなり着替えて久しぶりのロードレーサーに乗ってみたのだけど、致命的に劣化していたのでメモ。

- やっぱりロードレーサーのポジションはしんどい
- 平地でも登りでもあっけなく心拍数が上がってしまう
- 信じられないほどダンシングがへたくそになってた

ポジション・ダンシングは慣れなので問題なし。
自転車にしばらく乗ってなくて「心肺能力が落ちた」と感じるのは、実のところペダルを回す能力が落ちていることによる影響が大きいんじゃないなか~と思う。例によって連光寺の坂をトレーニングペースとTTペースで登ってみたのだけど、出てくるタイムはそこまで変わらなくって、違うのは心拍数。

感覚的に言って、1-2週間くらいちょこちょこ走ればそこそこのコンディションは取り戻せるのかなぁ、という感じ。

**

旅行中に観察した自転車事情やトラックでの走り、それに帰国したら届いていた新機材などなど、近日中に整理してまとめる予定。

ふふふふふ・・・これからの練習が楽しみダ。

2009年07月08日

Herne Hill Velodromeでトラック走行を初体験

ロンドンの姉の家の近所にあるHerne Hill Velodromeでトラック走行を初体験してみた。

Herne Hill Velodromeは1891年に作られた世界最古の野外式ベロドローム。真ん中の芝生はもともとテニスコートで、後にサッカーグラウンドに改修されたようなのだけど今ではもう使われていないとのこと。F.C.バルセロナ博物館@カンプノウに「19世紀末期の大衆スポーツ勃興期にHerne Hill Velodromeが云々・・・」という展示があったので、その当時としては最新式のスポーツ施設だったのだろう(バルサの設立も1899年と古い)。

この歴史あるベロドローム、現在ではここをメインに活動しているVCLというクラブがボランティアベースで様々なセッションを運営している。トラック自体はしっかりメンテされているようだけど、周りの設備は大分老朽化が進んでいて、自治体がお金を出して修理するとかしないとか議論が進んでいるとのこと。ロンドン市内のトラック設備はここしかないらしく、2012年のロンドン五輪で利用にあわせて改修するという話があったようなのだけど、最終的にはオリンピック公園の中に新しいトラック施設を作ることに落ち着いたようだ。

自分&義兄(イギリス人)が参加したのは土曜日の9時からの初心者向けセッション。いかにも「自転車大好き」という雰囲気のおじさん達が運営していて、連絡先を記入して£4払うと自転車やヘルメットを貸してくれる。

自転車はもちろん固定ギアのトラックレーサーで、クラブの人が大量にストックされている中からサイズの合いそうなやつを適当に見繕ってくれる。クイッククランプがついているものが多く、サドルの高さをその場で調整して準備完了。ペダルもトークリップなので、適当な靴で問題なし。

トラックを走るのが初めてでも参加できるとあって、クラブの人がサポート&解説しながらセッションが進行する。走行前にトークリップがしっかり締まっていることと、靴ひもが遊んでいないことを確認してもらい、走行時の注意点を聞いてからとりあえずみんなで一周流し。その次は一番内側の黒ライン(通常走行用)を走り、黒ラインの外側の青ライン(追い抜き用)を走り、さらにトラックの外周部を走って参加者が自転車をコントロールできていることを確認してから一旦ストップ。

ここで自信のある人、余裕のある人、余裕のない人の3グループに分かれて、半周ごとにローテーションをからめる集団走行にチャレンジ。トライアスリートでもある義兄&自分は自信のあるグループに混じって何回かローテーションを回して気持ちよく走行・・・していたのだけど、昼過ぎの飛行機に乗らねばならなかったので、クラブの人に礼を言って途中退出。集団走行の後はレースっぽいことをやらせてもらえるという話だったので、残念ではあったのだけど飛行機に遅れるのはアホ過ぎるので諦めた。


(黄色いベストのおっちゃんがコーチ。先頭周辺でローテーションの指示を出してくれた。小太りだけど、さりげなく足にいい筋肉がついてる)

**

トラックを走ってみた感想としては

- ひたすらグルグル走り続けられて楽しい!
- バンク部分は思ってたより普通に走れる
- 固定ギアは慣れれば問題なし
- 集団走行には慣れが必要

・・・ってなところ。

ブレーキがついてないので「止まれないのではないか」という恐怖感ゆえに前走者との間隔を空けがちに走っていたのだけど、よくよく考えると「全員ブレーキがついてない=突然の減速はない」わけで、もっと近づいても大丈夫だったのだな~と反省。逆に言うと、ブレーキ付きの自転車が混じるのは危険ってことらしい。

**

こういう素敵なイベントが毎週開かれているのは実にイケているなぁと感じる。9時からのセッションは子供と大人が変わりばんこに走るようになっているのだけど、子供でも初心者でも参加できる敷居の低さといい、クラブの人たちの熱心さといい、実に気持ちよくトラック走行を初体験することができた。

あまり走る機会のないトラックだけど、トラックにはトラック独特の面白さがあることを実感。何にも邪魔されずに思う存分自転車レースができるという意味で、トラックは最高の遊び場なんじゃないかな~と思う。

日本にも競輪場があちこちにあるので、もし機会があれば走ってみたいものだ。

2009年07月09日

バルセロナ自転車事情

先週はバルセロナの友人宅にお邪魔して4日ほどブラブラしていた。

2009年は初めてバルセロナにツールがやってくる、ということで街のあちらこちらに旗がかかってた。ゴールがモンジュイックの丘の上とのことなので、アタック力のあるパンチャー系の選手に分がありそう。

**

空港から町の中心部のカタルーニャ広場にバスで移動して、すぐに目に付いたのがBicingというレンタル自転車。バルセロナ滞在中は、友人の奥さんの分のカードを使わせてもらって観光や買い物の足に活用していたのだけど、この仕組みがスマートで面白かった。

- バルセロナ住民が年間30ユーロ(約5,000円)で利用者登録できる
- バルセロナ市内のあちこちにスポットがあって、好きな場所でピックアップ&乗り捨てできる
- 1回利用した後は30分間利用不能
- 30分までは無料で、2時間以内までなら一定額で利用可能
- 2時間を超過すると48時間利用不能になって、それが3回累積でカード無効

・・・という感じ。

利用できる自転車はほぼ全て同一型で、前後輪で径の違うガッチリした小径車。乗り心地はお世辞にもよいとは言えないけど、日本のママチャリ並にタフで実用的な作り。これに乗っていると、全くといってよいほど「頑張って漕ごう」とは思えないので、ある意味新鮮な感覚を味わうことができた。コンポーネントはSHIMANO NEXUSの内装3段。

実際に利用する流れとしては、

1. 非接触式のカードをスポットの所定の位置にかざす


2. 利用可能な自転車の番号が出る(このタイミングで鍵が外れる)ので、それをピックアップ

3. 乗り終わったら任意のスポットの空いている場所に戻す(勝手に鍵がかかる)

という感じ。

ピックアップした自転車が100%の状態であることは極めて稀で、ハンドルがズレてたり、シフトができなかったり、ペダリングすると異音がするなんてのはまだまだ可愛いほう。ブレーキが全然効かなかったり、チェーンが外れていたり、パンクしていたりするものも混じっているので、ババを引いてしまった場合はすぐに同じスポットに返却して、もう1回カードをかざして他の自転車を選ぶことができる。

Bicingは、市内に車が増えすぎて渋滞が悪化するのを防止する意味で導入されたらしいのだけど、街中のあちこちで乗っている人を見たので、なかなかうまい具合に定着しているようだ。パリにも同じような仕組みがあって、ロンドンでも導入する予定があるらしい。

バルセロナ市内の自転車専用道路はそれなりに充実していて、Bicingに乗っている人や古いMTB、それにロードっぽい自転車に乗っている人もたまに見かけた。ただし、東京みたいに気合の入った格好をして車道を走っている人は皆無。恐らく、そういう人は郊外に走りにいっているのだと思う。

2009年07月12日

山中湖往復

土曜日はできるだけ距離を稼ぎたかったので、チームメンバー二人と山中湖往復。

203km
2509m

この時期にしては気温も低く、天気も安定していたので、辛うじてサイクリング日和といえなくもないかな、という感じ。8:00是政橋集合で、尾根幹線~町田街道とつないで、あとは道志みちをひたすら走る。

今日は距離を稼ぐことが目的なので、無理して負荷をかけないペースでアップダウンをこなしていく。最近乗ってないというMJさんは若干辛そう。対して、富士ヒルクライム以来心を入れ替えて、乗鞍に向けてトレーニングしまくっているというOzyさんは余裕の表情。

「トドメの一撃」の山伏峠を越えれば、あとは気分のよい下り基調の道をタラタラと流して山中湖に到着。御殿場方面への分岐の交差点のところにあるほうとう屋さんで、ほうとうわかさぎの天ぷらを平らげて腹を満たす。今日は曇ってるので富士山が見えないのが惜しい。

帰りは下り基調なので、Ozyさんと交代で引いて快調に東京を目指す・・・、と青山の交差点まで残り10kmを切ったあたりで後ろから物凄い勢いでガイジンさんが追い抜いていく。低いケイデンスで重いギアを淡々と踏む走りは自分のガタイでは真似できない走り。その後ろからもう一人のガイジンさんが追いかけてきたので、流れ的にこの人達と一緒に走ることに。

アタックかけたり、引き続けたり・・・とカラッカラに足が売り切れるまで頑張って、青山の交差点でレース終了。いつの間にやらMJさんが完全復活していて驚いた。逆に、自分はもう足が残ってなかったので、町田街道~多摩ニュータウン通りとつないで辿り着いた多摩川CRではMJさんにひいてもらったりして、どうにかこうにか家に辿り着いた。

やっぱりサイクリングは楽しいな~、と再認識した一日だった。

2009年07月13日

Vision Mini TT Clip-on Bar

特に深い意味もなく、DHバーを導入してみた。

日曜日の早朝の大井埠頭練で、一人で淡々と走っているのは退屈なので、少しでもエアロなポジションを取って速度を稼いでみよ~、というのが一番のモチベーション。あとは、将来的にトライアスロンに手を出したときのために(?)DHバーのポジションに慣れておくのもよいだろう、とかそんな感じ(要するに動機は不純。ミーハーなだけ)。

選んだのはVisionのMini TT Clip-on Bar。
アメリカ製品(台湾製)だけあって、アメリカから取り寄せるのが一番お買い得だったので、JensonUSAで購入。発注-(3日)-発送-(6日)-到着という感じ。発注して数時間後にディスパッチされるwiggleに慣れてしまうと、"In Stock"なのにディスパッチに3日かかることに突っ込みを入れたくなってしまうのだけど、冷静に考えると欧米標準の通販ショップはそんなもんですよね・・・。

装着は簡単で、ハンドルの前側に沿わせているブレーキ・シフターケーブルに干渉するのが少々厄介ではあるものの、特に苦労せずセッティングできた。定石通りベントしていない部分を水平にして、ハンドルの真ん中寄りにセット。

装着&使ってみて気付いた点としては

- シンプルな見た目はアリ
- 製品の品質もそれなり
- 上ハンポジションが使えなくなる(そりゃそうだ)
- 偽TTポジションに比べると、安定性は大変よろしい
- Edge 705が取り外せなくなった(もう少し離せば改善可)
- TTポジションは窮屈 -> いつも使わない筋肉が痛くなった
- 短いバーなので、パッドに乗っかる前腕の真ん中当たりが痛くなる

・・・ってなところ。
もう少しセッティング&ポジションを追い込めば快適度は上げられそうだけど、そもそも長時間の利用には向かないものであるという理解。ドロップハンドルポジションはいじりたくないので、それと共存できる形でのセッティングを追い込んでいくことにしよう。

なにげに練習中や上りでは上ハンを握ったリラックスポジションを多用しているので、これが使えなくなるのはとっても痛い。平地練習の時にちゃちゃっと装着して・・・という使い方になりそう。

**

DHバーで平地の平均速度が上がったか、というと現時点ではNO。まだポジションが出せてない&窮屈な姿勢を維持するために不必要なエネルギーを使ってしまっているようで、平均心拍数が上がっているのにも関わらず、平地での平均速度は変化無し。

まぁ、上ハンに前腕を置く偽TTポジションでもほぼ同じポジションが作り出せるわけだし、もう少し走り込まないとメリットは見えてこないのだろう。偽TTポジションだとちょっとした道路の凹凸でもヒヤリとさせられるのに対し、TTバーではしっかりとバー部分を握れるので安心して走行できる。これが一番大きなメリット。

実測重量は396グラム。
遊び感覚で導入したものなので、せいぜい楽しく使ってみることにしましょうかね。

2009年07月15日

ベース作り

鈍ってしまった身体を目覚めさせるために、回転トレーニングや、負荷をかけないレベルでのトレーニングで走りのベースを作っている。

- 週1回の回転トレーニング (120rpm x 30min)
- 週2回のエンデュランストレーニング (LSDペースで1時間以上)

というのが基本メニュー。

「またはじめからやり直しかよ~」という気分ではあるけれど、既に今年は前半に一回ピークを持ってきているので、走りの調子自体は悪くない。負荷をかければそこそこ走れてしまうのだけど、しばらくの間は地道にベース作りに励んだ方がよい結果が出せるとものの本に書いてあるので、素直に従ってみることにしている。

10日間トレーニングをしてなかったツケで一番大きいのは、身体がペダリングの動きを忘れてしまっていること。6月頭までのレース・レディーの時期は楽勝だった120rpmx30minも、ようやく20minキープが辛くなくなってきたかな・・・という感じ。

体重は平均的に60kgオーバーで、体脂肪率も7-8%前後。

ここのところ、ローラー台は回転トレーニング専用と化していたのだけど、クーラー+扇風機のコンビネーションが思ったより快適だったので、天気の悪い日は活用することになりそう。
・・・とか言ってるうちに梅雨も明けてしまいましたね・・・。

2009年07月21日

筋トレ

海の日の三連休は、富山県の剱岳で山登り。
1,000m近い標高差を一気に登る長次郎谷を快調なペースで登ったので、なかなかよい筋トレになった。

平均上昇速度は8m/minくらい。アタック予定日だった日曜日が荒天だったので停滞し、月曜日に全てをかけたのが吉と出た。詳細なレポートはyama-kei journalにまとめる予定。

山登りの歩きでは、いろんな方向に力をかけなければならないので「自転車のための筋肉」を鍛えるという意味では理想的とは言いがたいものがある。ただ、大腿四頭筋をメインに使ってグイグイ登っていくところはヒルクライムに通じるものがあるような気もする。

今回はGarmin Edge 705とGPSMap 60CSxの両方を持っていって、心拍センサーをつけて山登り中の運動強度がどんなもんか計ってみたところ、なかなか興味深いデータが取れた。。山登りで歩いているときの心拍数はせいぜい125-140bpm程度で、想像以上に低いことが判明。登りを追い込んだペースで登ってもせいぜい155-160bpmくらい。このあたりはPastel Coloured Dialyのほうでまとめる予定。

火曜日の朝は筋肉痛で朝練はやめようかと思ったのだけど、いざ自転車に乗ったら普通に走れてしまったので、ゆるめのペースでいつもの平坦コースを周回。中三日の走りなので、まだ身体がペダリングを忘れていないことを確認できた。よしよし。

**

今週末は、バンコクの実家(今は誰も住んでない)をベースに会社のテニス部の合宿。
ま~、合宿っつってもテニスやるのは朝だけで、あとはのんびりグータラする予定。

乗鞍に向けたトレーニングは8月頭の夏休み週間から本格的に始動するつもりだけど、手遅れにならないように、ある程度のコンディションはキープできるよう気をつけなければ・・・。

直近の自転車活動としては、8/1のAttack! 299に参加予定。
山伏峠を越えて299号を下ったことはあるのだけど、その先は未知のゾーンなので事故のないよう楽しく走れればよいかな。

しかし・・・こんなに遊んでばっかでよいのかね・・・>自分

2009年07月22日

Powertapホイールを導入

「来年までのお楽しみ」と思っていたパワーメーターなのだけど、ど~せ導入するなら早いほうがよかろうと思い直し、Powertapホイールを調達してみた。

ウジウジと悩んでいたパワーメーター選びの結果、心はCinqoに傾いていたのだけど、製品としていまひとつ枯れてない印象があったので、ひとまずCinqoはパス。ここ数年で重量・機能・価格の面でバランスが取れてきて、刈り入れ時が近づきつつある印象のあったPowerTapで、オールマイティーに使えるアルミホイールを組むことにした。

・・・で、どうやって組もうかと海外系のフォーラムで情報収集していたところ、wheelbuilder.comというお店の評判がよさげだったので、KinlinのXR-300かXR-270、Powertap Pro+、dt swiss 240s(フロントハブ)、Sapim CX-Rayの組み合わせで組んでもらう方向で検討開始。

**

wheelbuilder.comは、その名の通りホイールを組むことを専門にしているアメリカのショップ。リクエストに応じてZIPPやEDGE、KinlinやDT Swissなどのリムと、様々なハブ(もちろんPowerTapも選択可能)やスポークを組み合わせたオリジナルホイールを組んでくれる。

オーダーをかける前にリムやスポーク数の選択で迷ったので、自分の体重や用途を伝えてメールで相談してみたところ、XR-270のF20/R24組み+ブラスニップルがおすすめとのことだったので、その通りのセッティングで組んでもらうことにした。強度&耐久性の面で、普段使い用途にはアルミニップルは推奨していないとのこと。

Kinlinは、某大手メーカーにOEMしていることでも知られる台湾のリムメーカー。リムハイト30mmながらも比較的軽量のXR-300(約460g)がよく知られているのだけど、今回はさらなる軽量化を優先してリムハイト27mmのXR-270をチョイス。練習用ホイールとして割り切るのであれば、スポーク数は32本で決まりなのだけど、自分の体重(58kg前後)であれば、普段からF20/R24で乗り回しても問題なかろ~という感じ。

Sapim CX-Rayは、ZIPPのホイールにも採用されている高性能スポーク。引張強度が高く、空力性能にも優れ、しかも軽い・・・と三拍子揃った一品。当然値は張るのだけど、練習用とはいえPowerTap組みで中途半端な性能のものはイヤだったので、ここは奮発しておいた。

PowerTap Pro+にしたのは、単純にこれが一番コストパフォーマンスがよいから。Elite+はアホみたいに重いし、SL+はべらぼうに高い割にそこまで軽くない。試合用の軽量ホイールを組むのであればSL+を選ぶ意義もあるのだろうけど、練習メインで使う分にはPro+で十分。

wheelbuilder.comのウェブサイトには、手組みホイールの重量計算機があって、これの試算によるとF620g、R1048g、トータル1668gになるとのこと・・・。

**

事前に「2週間くらいで作れるよ」と教えてもらったとおり、オーダーをかけて約3週間後に到着(発送メールはなし)。届いたホイールは、ダンボール二箱に分かれていて、丁寧に包装されていた。

リムテープ(Vittoria製)がはじめから装着されていて、クイックリリースは付属しない。PowerTapのバッテリー交換をするためには専用の工具が必要になるようなので、近いうちに調達したほうがよいかも。

重量は、リムテープつきの状態でF680g, R1050g、トータル1730g。
タイヤは練習用なので耐パンク性能を優先してVittoria Rubino Pro Techをチョイス。このタイヤはRacing 3でも愛用していたのだけど、5,000km前後走ってパンクゼロなので、なかなか相性がいいっぽい。

Fulcrum Racing 3は早くも友人のM.S君にドナドナしてしまったので、早速新しいPowerTapホイールをExtreme-Power号の常用ホイールとして利用している。ビジュアル的にはRacing 3が大分気に入っていたのだけど、パワーメーターの便利さ&面白さを知ってしまうともう元には戻れないかな・・・という感じ。

パワーメーターを利用したトレーニングに関しては改めて書く予定。
パワーメーターはもちろん素晴らしいものだと思うのだけど、「パワーメーターが全て」という感じに依存してしまうのが怖いので、そうはならないように気をつけたほうがよさそう。

TRAINING AND RACING WITH A POWER METER

パワーメーターを利用したトレーニング本のゴールデンスタンダート・・・というか、事実上この手の本はこの一冊以外に存在しない、と言った方が正しい。

市場で入手可能なパワーメーターの解説からはじまり、LTでの出力(FTP=Functional Threthold Power)の意義&測定方法、Power Profileを用いた個々人のパフォーマンス測定、それにパワーメーターを利用したトレーニングメニューや、レースでの活用方法について、アカデミカル&プラクティカルな面からしっかりと掘り下げている。

この本の特徴になっているのがIF(Intensity Factor)やTSS(Training Stress Score)、それにMean Maximal Powerなどといった独自のコンセプト。これらは、パワーメーターを用いたトレーニングを行っていく上で、一目瞭然の分かりやすい指標を提供してくれる。そして、何よりも素晴らし{い,く商売上手な}ことには、著者はこの本を書くにあたってCycling Peaks(現Training Peaks)というソフトを作り上げていて、これを利用することで誰でも手軽にこれらのデータにアクセスすることができる。

パワーメーターを用いたトレーニングが革新的なのは、体調やコンディションに左右されることなく、ゴール・オリエンテイティッドなワークアウトを積み重ねていくことができるということに尽きる。日々のトレーニングデータを解析させて、今の自分に何が足りないのか、過去数週間のトレーニングがどれだけハードだったのか・・・といったことを定量的な数値で教えてくれるのだ。

**

まだまだパワーメーターは一般サイクリスト層に普及しておらず、ウェブのあちこちでもパワーメーター機器自体の使いこなし方法や、効果的なトレーニング方法について議論されているような状況が続いている。この本に書かれていることも「よくできたひとつの方法論」に過ぎず、これからさらにパワーメーターに関する経験値が積み重ねられていくことで、自転車のトレーニングデバイスとして熟成が重ねられていくのではないかなぁ、と感じた。

"The Bible"の著者Joe Frielさんによる前書きによれば、2006年にこの本が出るまで、パワーメーターを用いたトレーニング方法に関するまとまった資料は、2001年に彼が書いたものしかなかったとのこと。今ではこの資料はウェブで無償公開されていて、これはこれでなかなか役に立つ内容になっている。FTPやTSS等、"Training and Racing with..."で紹介されているコンセプトに触れずに(触れてしまうとTraining Peaksが欲しくなる)パワーメーターで遊ぶ&トレーニングするだけであれば、まずこれを読んでパワーメーターに慣れていくのも一つの手なんじゃないかと思う。

amazon.comを覗いた限りだと、新しい版が2010年の3月に出るようだ。

2009年07月30日

COLNAGOの2010年モデル

本家のウェブページが更新されてた。

ロードに関しては、Master X-Lightを除く全モデルでインテグラルヘッド化が徹底され、C-50/Extreme-Powerが廃盤になり、コンフォートモデルのACEが追加されたのが大きな変化。カラーリングに関しては2009年モデルの路線を踏襲している模様。

「レースで勝ってナンボ」のブランドだったCOLNAGOから、ヘッドチューブを長くしたコンフォートモデルが出るってのはちょっとしたサプライズといえそう。レースシーンから離れてしまったCOLNAGOはどこに向かうのでしょうかね・・・。

Master X-Lightのカラースキームが古臭いやつだけになっちゃったのは個人的に×。色々ある中でのチョイスってことならよいけど、「クロモリフレームが過去のものです」と言われてしまっているようでちょっぴり悲しい。上得意の日本では、2008年までのカラースキームが踏襲される可能性はありそう。

About 2009年07月

2009年07月にブログ「鈍行・中目黒の自転車メモ」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のアーカイブは2009年06月です。

次のアーカイブは2009年08月です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.36
おすすめ自転車関連本