先週はバルセロナの友人宅にお邪魔して4日ほどブラブラしていた。
2009年は初めてバルセロナにツールがやってくる、ということで街のあちらこちらに旗がかかってた。ゴールがモンジュイックの丘の上とのことなので、アタック力のあるパンチャー系の選手に分がありそう。
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空港から町の中心部のカタルーニャ広場にバスで移動して、すぐに目に付いたのがBicingというレンタル自転車。バルセロナ滞在中は、友人の奥さんの分のカードを使わせてもらって観光や買い物の足に活用していたのだけど、この仕組みがスマートで面白かった。
- バルセロナ住民が年間30ユーロ(約5,000円)で利用者登録できる
- バルセロナ市内のあちこちにスポットがあって、好きな場所でピックアップ&乗り捨てできる
- 1回利用した後は30分間利用不能
- 30分までは無料で、2時間以内までなら一定額で利用可能
- 2時間を超過すると48時間利用不能になって、それが3回累積でカード無効
・・・という感じ。
利用できる自転車はほぼ全て同一型で、前後輪で径の違うガッチリした小径車。乗り心地はお世辞にもよいとは言えないけど、日本のママチャリ並にタフで実用的な作り。これに乗っていると、全くといってよいほど「頑張って漕ごう」とは思えないので、ある意味新鮮な感覚を味わうことができた。コンポーネントはSHIMANO NEXUSの内装3段。
実際に利用する流れとしては、
2. 利用可能な自転車の番号が出る(このタイミングで鍵が外れる)ので、それをピックアップ
3. 乗り終わったら任意のスポットの空いている場所に戻す(勝手に鍵がかかる)
という感じ。
ピックアップした自転車が100%の状態であることは極めて稀で、ハンドルがズレてたり、シフトができなかったり、ペダリングすると異音がするなんてのはまだまだ可愛いほう。ブレーキが全然効かなかったり、チェーンが外れていたり、パンクしていたりするものも混じっているので、ババを引いてしまった場合はすぐに同じスポットに返却して、もう1回カードをかざして他の自転車を選ぶことができる。
Bicingは、市内に車が増えすぎて渋滞が悪化するのを防止する意味で導入されたらしいのだけど、街中のあちこちで乗っている人を見たので、なかなかうまい具合に定着しているようだ。パリにも同じような仕組みがあって、ロンドンでも導入する予定があるらしい。
バルセロナ市内の自転車専用道路はそれなりに充実していて、Bicingに乗っている人や古いMTB、それにロードっぽい自転車に乗っている人もたまに見かけた。ただし、東京みたいに気合の入った格好をして車道を走っている人は皆無。恐らく、そういう人は郊外に走りにいっているのだと思う。