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2009年01月04日

Extreme Power号 海外購入顛末記 購入~到着まで

2009年・年始に組み上がったExtreme Power号の、購入から到着までをまとめてみる。
前置きが長いので、肝心の購入記録を読みたい人は前半はスキップでお願いします。

購入元はイギリスのTotal Cycling。2007年モデルのSTITカラーで、サイズは52cmのホリゾンタル。ほぼ同ジオメトリのMaster X-Lightに乗っていたので、サイズ選びに迷うことはなかった。Master X-Lightとの違いはヘッドチューブの長さ。Extreme-Powerのチューブは馬鹿みたいに太いので、ホリゾンタルサイズも52cmからしか選べない。(Master X-Lightは49cmから)

2008/2009モデルのExtreme PowerにはCarbon 75フォークがついてくるのだけど、2007年モデルのExtreme-PowerにはC-40/C-50時代に名声を築いたStar Carbon Forkがついてくる。

STITカラーは2007年にのみ存在していたイタリア国旗をあしらった派手派手カラー。日本ではExtreme-Powerだけの特別カラーとして提供されていて、Extreme-Power Italyとかいう名前で完成車モデルがラインナップされていた記憶がある。フレーム購入だと、アップチャージが必要だったはず。

2008年モデルでは、ST01とST02という二つのカラスキームにSTITカラーのエッセンス(白と黒をベースにイタリア国旗)が二分されているのだけど、普通に考えるとST01/ST02のほうが落ち着いていて「よい色」だと思う。でも、個人的にはSTITのコテコテ感は大好き。ダウンチューブの白いところがあざとい印象を与えてしまうような気がするけど、善かれ悪しかれ「これぞコルナゴ」ということができるカラースキームだと思う。

2007年年始に入手したMaster X-Light号は「100kmを楽に楽しく走りたい」というモチベーションで購入したものなので、とにかく「愛せる」自転車という立ち位置だし、クロスバイクを手放して入手したTIME VX Elite(中古)はあくまで自分の中では街乗り自転車。“ヒルクライムやロードレース、そしてそれに向けて本格的に走り込むための「レース用自転車」は自分の中では初めて”というアクロバティックな理論で購入に到った。

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前置きおしまい。

オーダーを入れたのは12/1。
ポンドが140円台に落ちていた上に、さらにポンドが下がりそうな気配を感じたので(クレジットカードの海外利用の決済にはタイムラグがあるので「落ち始めた」くらいに発注するのが吉だと思う)、2007年モデルで安くなっていたExtreme Powerを発注。ついでだったので、Extreme Powerで使うためのパーツ類も一緒にオーダー。具体的には、

COLNAGO カーボンシートポスト
COLNAGO ヘッドセット (1 1/8インチ)
3T Ergosum Pro ハンドルバー(40cm(c-c))
3T ARX Team ステム (110mm)
Fulcrum Racing 3 (Shimano 8-10速用)

といったあたり。
発注を入れた2日後に「すまん、Racing 3は準備できない」という返答が来て、その確認メールを書いたついでに「もし3Tのステムが73度じゃなかったらキャンセルで頼む」とお願いしておいた。

その後、ドキドキ・ワクワクしながら待っていると、発注後5日目に「クレジットカードのセキュリティーチェックに引っかかったからカード会社に問い合わせてくれ」とのメール。早速カード会社に連絡すると「海外での高額商品の連続購入にはセキュリティーチェックが働く」との回答で、どうやら数週間前にFFWDのホイールを購入したばかりだったのがマズかった模様。購入する商品と購入先を伝えて、一旦セキュリティーチェックを外してもらうことにしてから購入先に「カード会社に話しておいた」と連絡して待機。

ところが、その3日後になって「またカードの決済でハネられたよ」との連絡が来たので改めてカード会社に連絡。どうやら「セキュリティーチェックを外す」のは1日しかできないらしく、チェックを外してもらってる日の間中に決済を完了してもらわねばならなかったようだ。そんなわけで、改めてセキュリティーチェックを外してもらって先方に「今日中に決済をやってくれ」と連絡。

「今度こそうまくいったかな」と「発送メール」を待っていると、なんと返事が来たのは5日後。それも「これから決済するよ~」という脳天気なメールで大いに心配になる。ウェブでの購入記録を見る限りだと、「何も連絡が来ないまま商品が届いた」みたいな報告もあったので、きっと海の向こうでは何かが起きているに違いない・・・と期待して眠られぬ夜を過ごす。

結局、その後5日間音沙汰がなかったので自分から積極的に行動することを決意(ちょっと遅い)。「オーダーの最新情報を教えてくれ」とメールすると、案の定前回のメールが届いた翌日に決済処理に失敗しているとのこと。これはもう直接話をするしかないなと腹を決めて、日本時間の深夜(イギリス時間の昼過ぎ)に直接電話。「明日こっちでカード会社と話してセキュリティーチェックを外してもらうから、その後すぐに決済やってくれ」ということに落ち着く。

で、翌日カード会社と話してセキュリティーチェックを外してもらい(何回目だろう・・・)、夕方(向こう時間の10時過ぎ)ころに担当者と話して決済処理をやってもらい、その3日後になってParcel Force(イギリスの運送会社)から商品の発送を知らせるメールが届いた。

発送されたのは日本時間の23日で、年内の到着が危ぶまれていたものの、27日にギリギリ到着。結局発注から到着まで1ヶ月近くかかってしまったものの、最終的には満足な買い物ができた。

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イベントを時系列で並べると、以下のような感じ。

12/1 発注 -> 発注確認メールが届く
12/3 ホイール準備できないよ確認メール -> 「問題なし」と返信
12/5 カード決済失敗メール -> 翌日カード会社に連絡
12/8 カード決済失敗(2回目)メール -> 翌日、再度カード会社に連絡
12/13 「これから決済するよ~」との連絡メールが届く
12/18 (しびれを切らして)「注文どうなってる?」確認メールを出す
12/19 カード決済失敗(3回目)メール -> 夜に電話
12/20 カード会社に連絡し、再度電話で話して決済処理をお願いする
12/23 商品発送
12/27 商品到着

このお店に限らず、海外通販ショップは一般的な日本の通販ショップほどマメではないので、気を長ぁ~く持ってつきあっていく必要があると思う。「きっとよろしくやってくれるだろう」なんて思わずに、ヤバそうな雰囲気を感じたら自分から積極的に行動していく姿勢が必要。「お客様は神様です」なんてのは日本人の幻想でしかない。

Total Cyclingに関して言えば、恐らくamazonやその他の通販サイトのようにシステマチックに注文を処理する流れができていないんだろうなぁと思う。電話で話した限りだと、ポンド安で世界中からオーダーが入って現場は大混乱・・・みたいな状況が容易に想像できた。メールくれる人がほぼ毎回違ったし、電話で担当してくれた人と話してた横から違う人がメールをくれたりするし、ほんとカオス。小さい会社に多くを期待するのも酷な話かも知れないけど、せめて最終的に何がいつ発送されるかの連絡とか、メールの返事くらいは迅速にやってもらいたいものだ。やっぱり日本人て真面目な民族なんだなぁ、とか思ってしまう。

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色々あったけど、最終的にはフレームが到着したので結果オーライということにしよう。
関税はナシで、消費税&通関料で7,900円取られた。

パッキングはそれなりに丁寧で、コルナゴのシールが貼られたダンボールにきちんと包装されたフレームとその他のパーツが入っていた。エンド、BB、ヘッド周りが頑丈に養生されていて、それぞれのチューブもプチプチで保護されてた。輸送中によほどのことがなければフレームへのダメージはないと思う。

「在庫がない」と言っていたFulcrum Racing 3は当然なしで、「73度じゃなかったらキャンセルにしてくれ」とお願いしていた3Tのステムも同梱されておらず。その他の注文品が正しいものであることを確認・・・と、ここで痛恨のミスを発見。

Extreme-Powerのシートポスト径は31.6mmなので、これにあうようにとCOLNAGO銘の31.6mmシートポストを発注していたつもりだったのだけど、届いたものは28.0mm。「やりやがったなぁ~!」と怒りがこみ上げたのも束の間、ウェブからオーダーシートを確認したところ、注文の時点で間違えていたようだ。やってしまった・・・。28.0mmのシートポストはC-40/C-50でしか使われてない変態サイズなので、処分に困りそうだなぁ。ヤレヤレ。

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届いたフレームの初期調整から組み上げは、また次回。

2009年01月08日

Extreme Power号 海外購入顛末記 フレーム初期調整~組み上げまで

前回からの続き。

到着したExtreme Power号のフレームは、ナルシマ原宿店に持ち込んで初期調整をやってもらった。


(届いた状態のフレーム&フォーク)

今どきのカーボンフレームにはBBのねじ山切りが必要ないと思っていたのだけど、Extreme PowerのBBフェースにはべっとり塗装がついていたのでフェースカット(&ねじ山切り)が必須だった。COLNAGO純正ヘッドパーツ(1 1/8用)をフレームと一緒に入手済みだったので、ヘッドパーツの圧入作業とコラムカット、それにエンドの調整もあわせてお願いした。

BB工賃、ヘッド周りの工賃あわせて6000円也。
メカニックの方にお願いし、30分くらい店内で時間を潰しているうちに作業完了。ケーブルガイドのねじ山切りもやってくれたようだ。ありがたい。


(初期調整完了)

フォークのコラムは210mmにカット。
Master X-Lightが約207mmなので、ほんの少しだけ余裕を持たせた。Master X-Lightはヘッド長が99mmと短く、さらにスタックハイトの低いレコードのヘッドセットを使っている関係で約4cmのスペーサーが入っていたのだけど、Extreme-Powerはヘッドが113mmと長いのでスペーサーは2cm前後になる計算。このセッティングだと73度ステムにするメリットはゼロ。でも、せっかくのホリゾンタルのフレームだし、ステムもホリゾンタルが正義ですよね!?

ちなみに、TIME号のコラム長さは197mmでMaster X-Lightより短い。でもトップチューブが1cm以上短いので、同じ110mmステムをつけてもサドルからのトータルリーチはほとんど変わらない計算。

この状態(フレーム+フォーク+ヘッドセット)でのフレーム重量は約1.65kgで期待通り。FFWD F2Rを装着すれば、大体6.5kg前後に収まる計算になる。

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さて、ここから先は組み上げ作業。
自分で乗るもの(命預けてます)を自分で組むってのはオトコノコ的に燃えるシチュエーション。プラモを組み立てていくような面白さであると同時に、調整作業やなんかはなかなか面倒。これまでのメンテ作業で、チェーンカットやシフター・ブレーキ・BB・レバーの組み付け&調整はある程度経験していたので、ほぼ迷うことなく作業を進めることができた。

最終的なパーツ構成は以下の通り。

ヘッドパーツ COLNAGO 1 1/8
シートピラー EASTON EC90 (31.6mm)
サドル Selle San Marco Aspide FX
ステム 3T ARX Team (110mm, 73°)
ハンドル 3T Ergosum Pro(C-C 400mm)
バーテープ Fizi:k Microtex
ブレーキ・変速レバー Shimano Dura-Ace ST-7900
F/Rディレーラー Shimano Dura-Ace 7900
ブレーキキャリパー Shimano Dura-Ace 7900
クランクセット Shimano Dura-Ace 7900 (53x39)
ペダル Time RXS Carbon
チェーン Shimano Dura-Ace 7900
スプロケット Shimano Dura-Ace 7900 12-25 (10 speed)
ホイール Fulcrum Racing 3 (Black, 2008)
タイヤ Vittoria Rubino Pro Tech II (23C)

実際の作業よりも面倒だったのが必要な工具&スモールパーツの調達。
新たにホローテック2用BBアダプターと、ホローテック2用BB取り付け工具(TL-FC36(32でもOK))をゲット。さらにシフターケーブルのアウターをフレームに固定するケーブルアジャスターがフレームに同梱されていないことを発見したので、御徒町のOD BOXで作業用のパーツを500円(ペア)で譲ってもらった。

必要になった工具は、

- 3-8mmのアーレンキー
- +/-ドライバー
- ホローテック2用BBアダプター
- ホローテック2用BB取り付け工具(TL-FC36(32でもOK))
- スプロケリムーバー
- スプロケロックナット工具
- でっかいモンキーレンチ
- チェーンカッター
- ワイヤーカッター

といったあたり。

全体的な流れをまとめると、

1. コラム内へのアンカーの埋め込み
2. ステム、ハンドル、シート等の組み付け
3. クランク、ブレーキ、シフター、レバー等の組み付け
4. ホイール、ペダルの組み付け

・・・という感じ。

Extreme-Power(2007)についてくるスターフォークはカーボンコラムなので、ヘッドセットに付属するスターファングルナットが利用不能(割れるらしい)。フォークには純正(?)のプレッシャーアンカーが付属するのだけど、これが68gもある重量級。さすがにこれはどうかと思い、HIRAMEのプレッシャーアンカーをゲット。国内だとほとんどこれ一択になるほどの定番商品のようだ。


(フォークについてきたアンカー。激重)


(HIRAMEのアンカー)

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アンカーを埋め込んでしまえばあとは大体知ってる作業なので、これを粛々とこなせば完成。SHIMANOのコンポーネントには丁寧で分かりやすい説明書がつくので、取り付け時に迷っても説明書を読めば解決できるんじゃないかと思う。
何点か気付いたことについて、箇条書きでまとめてみる。

- Extreme Powerのボトルケージの穴はM4
普通はM5で、ボトルケージについてくるのもそう。ネジがはまらずに苦労して、「これは塗装がべったりついているのがいけないらしい」と判断して再度ナルシマでねじ山切りをお願いしたのだけど、普通にM4を使えば問題なかったようだ・・・。M4のネジは東急ハンズでゲット(ナルシマにはチタン製しかなかった)。

- EASTON EC90 Carbonのオフセット
EC90はオフセットが強いので(約3cm)、サドルレールの目盛りが"0"になるところを真ん中に持ってくるとサドルが後ろに下がりすぎてしまう。オフセットが強いシートピラーに思いっきり前に押し出したサドルがついているのは格好悪いので、これは中長期的にどうにかしたいところ。

- 3T Ergosumは溝がない
新生3Tのハンドルには、ワイヤーを沿わせる溝がついてない模様。今回は特に7900Duraなので、ブレーキケーブルもシフターケーブルもハンドルに沿わせる必要があり、バーテープを巻いた上からハンドルの真ん中を握ると多少の違和感を感じる。・・・けど、これは慣れてきたら気にならなくなったのでこのまま放置かな。

**

そんなわけで、組み上がった状態から何回か試走&ちょこちょこ調整を加えて、今の状態に辿り着いた。ディレイラーの調整がまだ100%ではないとか細かい点はあるけれど、当面はこれをベースに乗り込んでいく予定。

2009年10月01日

Rapha - Long Sleeve Jersey

RaphaのLong Sleeve Jerseyの背面ポケットの裏地に、パンターニの記事が載っていた。

1998年7月28日

マルコ・パンターニは、レ ドゥー ザルプでの勝利に向かってアタックしていた。ぞっとするような天気で、後輪から跳ね上がった雨は彼の太股を流れる。ハンドルのドロップ部分にしがみつくような、彼独自のアグレッシブな登りのスタイルで、パンターニはウルリッヒやその他のライバル達を引き離していた。

パンターニが着ているのは、ジャージと手首まで下ろしたアームウォーマーだけ。彼は口を開き、空気を求めて喘ぐ。それでも、彼の表情には笑顔が見える。彼はアタックを楽しんでいるのだ。まさに、これこそ、彼がこの世にある証なのだから。魂、カリスマ、華々しさ、なんだっていい。これがレースの面白さだ。これ故にこそ、我々は海賊を愛し、彼に心を奪われるのだ。

**

1998年はパンターニがジロとツールのダブルクラウンを達成した年だ。
7月28日は、悪天候下の中をアタックしたパンターニが単独で逃げて、マイヨ・ジョーヌを着ていたウルリッヒが寒さにやられて失速した日。この日マイヨ・ジョーヌを奪取したパンターニは、ウルリッヒの追い上げをかわしてパリでの優勝を飾る。

この日の気温は12度。パンターニがアタックしたのはゴールまで56kmを残したガリビエ峠の手前11kmの地点。このあまりにも無謀なアタックには誰もついていくことができず、レ ドゥー ザルプの頂上ゴールに飛び込んだパンターニは、第二グループで追走した2位のボビー・ジュリックにも6分近い差を付けた。

2009年11月02日

Rapha - Bonk Bag

先日Raphaで買い物した折にゲットしたBonk Bagについてあれこれ。

英語圏のサイクリング業界における"Bonk"とは、いわゆる“ハンガーノック(hunger knock)”と同義で、グリコーゲン枯渇に伴う急激なパフォーマンスダウンが見られる状態を指す単語。他にも"Hitting the wall"なんて言い方がありますね。

・・・で、このBonk Bag。
要するにただの「お洒落サコッシュ」なので、値段相応のモノとして期待すると肩すかしを食らってしまうかも。それでも、シンプルで軽くてデザインがよくて、サイズも絶妙なのでついつい使いたくなってしまう魅力を秘めているのがBonk Bagのすごいところ。A4サイズの書類・雑誌がジャストサイズで入り、デコボコして格好悪いのを我慢すれば、ペットボトル程度のサイズのものも難なく入ります。

一時期ロードバイクでの自転車通勤にも愛用していましたが、裏側の生地がこすれて毛玉がつきはじめてしまったので、最近はもっぱら歩きで近所をフラリとお出かけするときだけに利用。耐久性には少々難あり・・・かな。

スポーツ自転車での利用という意味だと、サコッシュだけあって紐の長さが絶妙で、たすきがけにした状態でずり落ちてきてくることも(比較的)少なく、落ちてきても(バッグ自体が軽い&大した荷物を入れない前提なので)そこまで邪魔にならないので、街中をミニマムな荷物で走り回るのに便利です。

Rapha流の洒落に共感できる人であれば、お気に入りグッズのひとつとして楽しくつきあって行く事ができるんじゃないかと思います。

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