死のクレバス - ジョー・シンプソン
山登り
映画"Touching the Void"の原作のノンフィクション。
映画では触れられていなかった2人の細やかな感情や、シウラ・グランデの登りの苦労と恐ろしい稜線沿いの下りの描写。
所々に現れる精神描写は非常に優れている。
これはジョー・シンプソン本人はエジンバラ大学の卒業生であることによるのかもしれない。
もちろん映画のほうが臨場感が溢れているため、この手の物語を語る点では利点が多い。だが、本人が紡いだ言葉を通して語られる経験は、他の何よりも説得力があるのも確かなのだと思った。