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2005年04月29日

若きウェルテルの悩み - ゲーテ


引っ越し後に読み終えることができた記念すべき本。

若く、才気溢れるウェルテルは許嫁のいるシャルロッテに恋をする。
凡庸な世界に置かれたときに、自分と同じものを持った人に対して盲目的に吸い寄せられていく・・・。彼女となれば全て分かり合えるし、なによりも彼女は美しい・・・。

若さ、というのはつくづくこういうものなのだなぁ、と思う。
そんなことを思う自分がまだその若さを通り過ぎているのだから救いようがない。

GW中は沢山本を読むぞ~~~・・。

2005年04月20日

脳とビッグバン - 立花 隆


いつも通りの立花隆の本。

最新の研究とその成果を取材して、専門でない人間でも理解できるようにきちんとかみ砕きながらグイグイと引き込まれるような努力を忘れない。

特に興味深かったのは神経幹細胞の話とNMR、ATPの話。
どうやら最近我ながら生物学がホットらしい。

ただ話を聞いてふ~ん・・・だけではなくて、面白そうなフィールドにはもっともっと頭を突っ込んでいきたい。

2005年04月14日

ライ麦畑でつかまえて - D.J.サリンジャー


あまりにも有名な本だけど、ずぅ~っと前に中古で買ってちょこっと読んで放り出していたものをこの1週間で読んだ。

何よりも驚いたのが、この本の主人公のホールデンが村上春樹の小説「風の歌を聴け」とその続きの話に出てくる「鼠」にそっくりなこと!
純粋で、傷つきやすくて、何でも出来るような気分のくせして何にもできなくて・・・。
ほぼ間違いなく、鼠の原型はこの小説から取られたものなのだろう、と思った。

親父が金持ちだけどウマが合わず、あちこちの名門校に行きながらもうまくいかずに退校になってばかりの主人公。
世の中の大人社会のデタラメさ加減にいつも腹を立てながらも、何もできない自分が一番憎たらしい16歳。

とてもよい小説に出会った。

2005年04月06日

この国のかたち・5 - 司馬遼太郎


相変わらず面白い。

何もかも全てを知り尽くした老人が、ポツリポツリと暖炉の脇で感慨にふけりながら話しているような、そんな本。

2005年04月03日

禅 - 鈴木大拙


もともと英語で書かれた禅に関する著述を日本語に訳したもの。

禅とはどのようなものか、そしてなぜ“禅”が仏教の究極の形として成立し得たのか、またなぜ禅が中国で生まれることになったのか・・・などなど、とても興味深い内容が分かりやすく書かれている。

引っ越しの慌ただしい中で読んだのだけど、この本を読んでいる間だけ魂の高揚を感じることができた。
とてもよい本。