反社会学講座 - パオロ・マッツァリーノ
経済学・社会学
なかなか同調できる本。
テンポのよい文体で独自の「人間いいかげん史観」に基づいた現代社会の分析を行っている。
漫画のようにスカスカと読んでいける内容だけれど、語られている内容の中には深刻なものも沢山ある。
筆者が本を書くに至ったであろう利用として推測できるのが、ここのところ顕著な「富の偏在」だろう。
システムとしてアンフェアーな日本が、現実としてもアンフェアーになってしまっている描写がところどころに見られる。
日本人も外人も大抵はだらしない人間で、そのための社会保障なのにそれが効果的に機能していない国で頑張り続ける日本人はたしかに偉い。
「母は陽気な花売り娘」という自己紹介にとりあえず一本取られた。