« 筋肉痛のち流し | メイン | 連光寺で朝練 »

FFWDあれこれ

FFWD(Fast FoWarD)のウェブページに、テクニカル系のFAQが追加されてた。

FFWDは、台湾製のリム(Gigantex製という噂)を買ってきて、信頼性の高いハブとスポークを組み合わせてオランダで組み上げることで、比較的良心的な価格で高性能なカーボンホイールを提供しているブランド。

Gigantexは自転車のカーボン製品を大量にOEMしていることで知られているメーカーで、ここが作ってるカーボンリムは頑丈なことで有名。Zippのチーフエンジニアに「ヤツラ、うちらが1年かけて開発したリムを1ヶ月でパクりやがる」と言わしめるほどの貪欲な姿勢も実にアジア的。

Gigantex製リムを採用した台湾ブランドのものも普通に買えるようなのだけど、ハブがへぼかったり、デザイン的にアレだったり・・・と導入には勇気が必要。商売の都合上OEMを優先しているらしく、リムだけのバラ売りはしていないみたい。

そういう意味で、ヨーロッパ人が立ち上げたブランドがこなれたデザイン&サービスで商売するのは悪いアイディアじゃないのかな~と思う。

**

例のFAQに話を戻すと、

- F2R 190 ceramic以外のホイールでは、メンテナンサビリティーの向上のためにブラスニップルを使ってる。190 ceramicはスペシャルなクライミングホイールなので、少しでも軽くするためにアルミニップルを使ってる(wheelbuilder.comのRichさんも同じことを言ってた)。

- カーボンホイールでは、スポークホール周辺に強度的な弱点がある。一般的にスポークホールはドリルで穴を開けるので、繊維が傷んで強度が落ちる。FFWDのホイールは、あらかじめ強度の高めなカーボンのレイヤーをはさんでおくことで、必要な強度をもたせている。

ちなみに、この問題を革新的な手法で解決したのがアメリカで尖ったカーボンパーツを作っているEDGE。彼らはスポークホール部分をモールド成型することで、ドリル加工を必要としない強くて軽いリムを作っている。ただし、今は亡きLEWから訴えられたりしているようなので、ほんとにEDGEだけの技術なのかどうかは謎(LewさんもEDGEのJakeさんも、元REYNOLDSのエンジニア)。

- F2Rのウェイトリミット(80kg)は、ダウンヒル時の熱を危惧した結果。ホイールの構造上の問題はないが、重いライダーのダウンヒルでリムがオーバーヒートしてしまった場合の安全が保証できない(前にメールで質問した時と同じ回答)。

・・・とかまぁ、いろいろと興味深いことが書かれている。

**

昨年末に導入したF2R 190 ceramicは、今のところヒルクライムレースのみでの利用なので出番は少なめ。何回か近所での練習に使ったけど、Swissstop Yellowをきちんとセッティングしてやればブレーキ性能・フィールもほぼ問題ないし、来年あたりは「ここぞ」という山岳系のレースでも使ってみようかな。


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.yama-kei.org/mt/mt-tb.cgi/6924

コメント (2)

コオ:

おぉ!今朝話していたヒルクライム用のホイールとはこれのことですね?!
来春辺りにヒルクライム用のホイールを購入する予定なので候補に入れておきます。価格的にイーストンのEC90SLXが第一候補なんですが・・・。

yama-kei:

ふっふっふ。
ヒルクライム限定の秘密兵器です。

ヒルクライム用途に絞るのであれば、軽さは正義と考えて間違いないでしょう。もう少し汎用性を持たせるのであれば、40-50mmくらいのディープリムでもよいかと。レース専用と割り切るのであれば、ZIPPも悪くないのかなぁ~と思います。

コメントを投稿

About

2009年10月20日 17:53に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「筋肉痛のち流し」です。

次の投稿は「連光寺で朝練」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.36
おすすめ自転車関連本