NHKによる1986年のツール・ド・フランスのDVD。
イノーとレモンの走りが見たかったので、ゲットして鑑賞。
何が面白いって、清々しいほどに「分かってない」解説。
レースシーンを追うっていうよりは、「1986年のツール・ド・フランスをドキュメンタリータッチで取り上げた番組」という立ち位置なのだけど、どうひいき目に見てもドキュメンタリー番組としては失格の出来。ロードレースのことを知らない人にも楽しめるようにという親切心が見事に裏目に出てしまっている。
付属するリーフレットの中で市川雅敏さんがいちいち突っ込んでいるように、1980年代当時にはロードレースのことを理解している日本人はまだまだ少なかったんだろうなぁ~と思わせる内容。まぁ、イノーとレモンのドラマをドラマとして楽しむのには悪くない・・・かな。
個人的には「アピュイ・ドセル」という空力改善パーツが面白かった。エアロフローをよくするためにサドルの後ろにくっつけるフィンのようなもので、フィニョン擁するシステムUチームがプロローグで1回だけ使った後、ルール違反として使用禁止になってしまった「幻のパーツ」。
あとは、ペラトンの前を走ってる車の上でおっちゃんがバイオリン弾いてたりとか、最近のマジっぽい雰囲気の漂うツールとは少うお祭りっぽい雰囲気もよかった。