昨日のジロの第4ステージでは、ラスト2.5kmまで逃げてたイェンス・フォイクトの年齢(37)を感じさせない走りが印象的だった。
この人は平地の独走力が半端ないし、カンチェラーラと違って登りもそれなりにこなせるし、逃げに加わることも多くて、この人なしにCSC(現SAXOBANK)のステージレースでの活躍はないのではないかと思えるほど。完成の域に達したベテランライダーだ。
フォイクトが活躍するたびに思い出すのが映画「OVERCOMING」のおまけディスクに収められているワンシーン。2004年のツール・ド・フランス第15ステージでウルリッヒ全力の逃げを潰したことで、自国ドイツのプレスに「ランスに協力した裏切り者」と叩かれて、「俺は俺の仕事をしてるだけだ。それなのにこんなこと言われるなんて悲しくなるよ。」とカメラに向かってしみじみと語るシーンだ。
そのシーン以外での彼は、チームメイト達に愛されるおとぼけキャラで、昨日の逃げの最中にもサコッシュから取り出したチョコレートを両手にカメラにニンマリするシーンが収められていた。いや~、やっぱり好きだなぁ、この人。
今年のSAXOBANKは、シュレック兄弟のどちらかでツールの総合優勝を狙ってくるはずだから、きっとその時にも彼の馬車馬のような走りを見ることができるのではないかと思う。
楽しみだ。