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英国ユダヤ人 - 佐藤 唯行

歴史・考古学


大陸文化を直接的な影響を受けながらも、独自の文化を築いてきたイギリスでたくましく生きたユダヤ人たちの記録。

儀式殺人告発、そして国王の恣意税(しいぜい)、さらには1290のユダヤ人永久追放・・・。変わることのないユダヤ人のアイデンティティーと時代ごとに大きく揺れ動いたユダヤ人の環境をよく描いていると思う。

「Solomon & Ganoer」や「炎のランナー」で描かれた情景が思い起こされるのだけれど、さらにそれよりずっと以前の時代においてもユダヤ人たちが歩んだ苦難の歴史を知ることが出来たのがとても勉強になった。
国王からはお金を搾り取られ、平民からの蔑視の中でたくましく生きたユダヤ人たちの姿は本当に驚異的だった。

とても読みやすいしトピックも絞られているのでとてもよい読書体験になった。