ヒトはなぜことばを使えるか - 山鳥重
言語学
臨床医であり失語症の研究者である著者が、様々な経験を通して考えた「ことば」に関する考察が、平易な言葉で綴られている。
脳や言語学に関する前提知識を全く要求せずに、とてもよくまとまっている。
「心のシステム」、「言葉と象徴性」、「言葉ってなんだろう」、などあなどの疑問点を持っている人であればきっと楽しく読めると思う。
さいごのほうの、グレゴリーが「Mind in Science」で提唱した、という心が生成される三つのシステムの解説はとても興味深かった。