自由からの逃走 - エーリッヒ・フロム
心理学・精神分析
フロイト派の心理学者による、自由に関するとてもとても興味深い考察。
人が獲得した自由がある臨界点を越えると、人は逆に勝ち得た自由を捨てて束縛されることを選ぶことがある。
ナチスの台頭を許したヨーロッパの状況を、歴史的経緯を交えて心理学的にアプローチしている。
これは「万人による自由と権利の獲得は人類の歴史であり、疑うべくことない目的である」という世間一般的な認識に対しての大きなカウンターパンチだと思う。
2004年10月後半から11月前半にかけてとても大きな影響を受けた本。