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シベリア鎮魂歌 香月泰男の世界 - 立花 隆

文化・芸術


素晴らしい!

なんといっても立花隆の素晴らしいところは、文体が平易で分かりやすく、それでいて物事の本質に触れているところだと思う。
最近難しめな本を読んで、無駄に難解な表現ばかりを見ていたので強くそう感じる。

香月泰男という人はこの本を見て初めて知ったのだけど、この本にはじめにある立花隆のペンを借りて物語る彼の人生観、というか生き方に強く共感を覚えた。

「結局、自分は絵描きでしかなかった」
この一言が香月泰男という人のほとんど全てだと思う。
そしてこの一言が香月泰男という人を特別な人にしているんだと思う。

今年の11月、12月中には静岡の美術館で彼の絵が見られるようなので、是非時間を見つけて見に行こうと思った。