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ツールドジャパン第2戦三宅島stage 参戦記

参戦を決めてエントリーした時点でオフィシャルツアーが定員オーバーだったので、往復の船&宿は自前で予約。

金曜日の夜に竹芝桟橋を出発。
出港が22:20で21:30くらいに行ってればいいだろうと考えて、家を20:30くらいに出発。運悪く雨がザァザァ降りだったので、中目黒から輪行して神谷町からタクシーで桟橋へ。低気圧が列島にかかる気圧配置で、「着岸できない場合はそのまま東京に戻る」という条件付き出港とのこと。

乗船券を受け取って自転車を船の甲板に置く。大量の輪行袋が船の甲板に並んでるのはちょっとした光景。一旦下船して改札をしてから改めて乗船。予約した二等座席は思ってたより居心地がよい。足をのせられる台があって、深いリクライニングが取れて、サイドもそんなに詰まってないので余裕がある。

甲板でレース&アースライド参加者の船上式があったので参加。JCRC、日刊スポーツ、そしてゲストのかたがた、なかなか賑やか&楽しげな雰囲気で、ストイックになりがちないつもの自転車レースとは違ったノリが新鮮で楽しい。大井埠頭のあたりでは、野球場のようなライト照らされた化け物みたいなクレーンが目に付く。海から見る東京もなかなか悪くない。受付を済ませてから座席に戻って眠りにつく。

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5時過ぎに三宅島に到着。
錆が浜港には着岸できなかったため、「危険地域」に指定されている(通過はできるけど滞在はできない)三池港へ。アイマスク+カナル型イヤホンでそこそこよく寝れたけど、最後の1時間くらいは結構揺れていたので気持ち悪くなった。船室はやけにクーラーが効いてて寒く、みんな毛布を借りてた。自分はパタゴニアのキャプリーン3着用で凌ぐことができた。

10kmほどバスに揺られてレース会場近くの宿へ。
「ザ・民宿のおばちゃん」という感じの方にお迎えしていただき、同宿の皆様と一緒に朝食。軍鶏の卵、飛び魚、苦竹の煮物・・・と島の珍味をいただく。朝食後は部屋で仮眠。三宅島ではこのパターンが一般的のようだ。

レース前日となる土曜日は、12時から島一周をするアースライドがあり、16時から前夜祭。7:00前に寝付いて9:00前に起きてしまったので、「暇だなー」と単独で島一周サイクリングへ。途中、出発時にはほとんど上がっていた雨に降られてしまったものの、ちょっとしたヒルクライムっぽい登り、激坂、テクニカルな下り、海岸線沿いのフラット・・・と、変化の続く道は素晴らしく気持ちがよい。

28.7km/57:03/221W/163bpm/101rpm

・・・ってな感じで 、なかなかよいペースでぐるりと時計回り。レース前日だから上げるつもりはなかったけど、気持ちよかったので反省はしない。

噴火前の三宅島では島一周のレースが行われていたらしく、今回も村長さんや町会議員の方が「ぜひやりたい」と言っていたのだけど、これは小さな周回コースよりも格段に楽しい、ひょっとしたらツール・ド・沖縄並に魅力的なイベントが期待できるんじゃないかと思う。

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一旦宿に戻り、濡れてしまったウェアーを乾かしながらゴロゴロ。アースライドに向かいがてら、コースを軽く試走・・・と思ったら、ゴール前の登りがけっこうキツい!登りの距離が短いのでクライマータイプがペースアップして抜け出す・・・というよりも、ある程度気合いを入れてアタックしないと逃げは決まらないなーという印象。結局、3周ほどペースを上げて走ってしまった。

名簿に名前を書き、ゼッケンをもらってアースライドに出走。MTBのプロレーサー二人と右京さんが引っ張る先頭グループで走る。登りは頑張るけど、下りはちんたらというインターバルっぽい走り。今度は反時計周りで、途中のエイドステーションでスタンプや補給をもらいながら走って行く。途中、ガスが出ているエリアで支給されたガスマスクを着用して走るというレアな体験をしたり、一周道路を外れて海沿いのワイルドな道を走ったり、知ってるようで知らなかったtwitter繋がりの知り合いの皆様ともお喋りできたり・・・と、なかなか得難い体験ができた。

P6193072.jpg

でも・・・アースライドそのものはコンセプトとしてよく分からなかった。
ただのサイクリングじゃん!

一周して帰ってきて、参加賞的なものをもらったタイミングで雨が降ってきたので、脱兎のごとく駆け出して宿へ戻る。スコールみたいな雨が降り出すタイミングで宿に着いたので、ギリギリ大濡れはせずに済んだ。前夜祭までしばらく時間があったので、テクテク歩いて会場近くの温泉「ふるさとの湯」へ。アースライドでもらった温泉券(500円->250円)を利用。あー、やっぱり温泉はよいですな。

前夜祭まで時間があったので、近所の観光スポットをブラブラ。火山体験道やら眼鏡岩やら、なかなか見所は多い。もともと観光で生きてきた島だけに、火山と共生する覚悟ができている島の人たちの逞しさを感じることが多い。

ちょっと遅れて前夜祭に突入し、供された天ぷらをいただいて・・・と思ったものの、猛烈に睡魔が襲ってきたので前夜祭は途中で切り上げて宿に戻って2時間ほど睡眠。やはり、船でしっかり眠れていなかった&昼間に活動し過ぎたので疲れていたみたい。同宿の前夜祭組の帰宅と同時に出された夕食を平らげて、ワールドカップの試合がテレビで映らないことに落胆。・・・と思ったら最近変えた携帯でワンセグが普通に見れたので、オランダが点を取るまでサッカー観戦してから眠りについた。

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レース当日は今にも降りそうな空模様だったけど、全レース終了までギリギリ降られずに済んだ。

レース前には、脱Fクラスを狙うキャス兄さんと作戦トーク。
急斜面を超えてみなが足を休めているゴール地点の緩斜面でペースを上げて抜け出し、そのまま登りきって下りで踏んで、平坦で頑張る・・・というのが自分の想定する逃げパターン。序盤は周りのメンバーをよく観察して強そうな人の足を使わせて・・・みたいなことを話す。

結局、高速ダウンヒラーなキャス兄さんらしく下りで飛び出して平坦で足を使わせて、登りで楽をして・・・というパターンで賢く周回を重ね、自分の逃げパターンを使った高校生を逃してしまいつつも、最後のスプリントで1人をさして2位!

Eクラスのマツモヴィッチさんともレース前に話していて、「とにかく冷静に」とのアドバイスが効いて見事優勝!1周目でしっかりメンバーチェックし、2周目に入ったところで自分のアタックポイントから逃げて、後ろが追ってこなかったので下りで踏んで登りで休む省エネ走で後続との差を広げる独走勝利。いやー、素晴らしい!

うーーん、自分はもう選手じゃなくて監督やったほうがいいんですかね(笑)。

自分のレースはレポートのほうに譲るとして、今回は島一周サイクリングでのデータも欲しいし・・・とPowertapホイールにしてしまったことは大きな反省事項。言い訳ができる余地を残すのはよくありません。機材での妥協はよくないな、と改めて反省。少なくとも狙ってるレースくらいはレースホイールで出よう。まぁ、この問題は遠からぬうちに解決する予定。

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2.5kmの小さな周回なので、レースの展開がよく分かる&応援が楽しいのは特記事項といえそう。自転車馬鹿度が他のレースより相対的に高いので、異様な盛り上がりを見せるところも素敵。

自分のレース後はS/A/Bクラスのレースを楽しませていただき、表彰式のあとは再び温泉へ。温泉の脇にある食堂がなかなかナイスで、ゴージャスなかんぱちカマ焼きを定食にしてもらって1,000円。

バスで港まで送ってもらい、船を待っている間は同じクラスで勝ったAPEXのM松さん&チームメイトとバスの中で談笑タイム。APEXは「アペックス」と読むらしい。こういう交流は普段のレースではなかなかないので楽しいひととき。

・・・結果、予約した船の乗船券をもらいそこねて、東海汽船の皆様に多大なご迷惑をおかけしつつ乗船。ほんと、ドジですみません・・・。出航してすぐは船の揺れが大きくて気持ち悪くなったので、風にあたって回復に努める。しばらくしてから座席に戻り、例によってアイマスク+イヤホンで軽く眠り、船内のレストランで夕食を摂って・・・とかしていたらいつの間にか東京湾に着いてた。羽田に離着陸を繰り返す飛行機はちょっとした見物で、船の旅も悪くないなーと早くも船酔いになりそうになったことは忘れる。

竹芝桟橋で下船し、ゆりかもめ&山手線で恵比寿まで輪行して帰宅。
長くて楽しい週末が終わった。


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コメント (7)

KOH:

噂通りのなかなか楽しそうなサイクリング&レースですね。
4位とはいえ、毎回表彰台に登っているだけでも自分からすれば十分凄いです。
「この問題は遠からぬうちに解決する予定。」がとても楽しみですね(笑

yama-kei:

> KOHさん
ガスのリスクはありますが、一日半たっぷり遊べるのでBearBellメンバーで
一緒に合宿・・・みたいな楽しみ方もできるなーと思いました。>三宅島
ヒルクライムは絶対的な実力&周りのメンバー次第で結果がある程度予想できますが、ロードレースはある程度運と気合と根性でカバーできるのが面白いところです。まぁ、今回の自分は足も気合も根性も足りなかったわけですが・・・。

遠からぬうちに解決する予定の問題は、もう少し掛かってしまいそうな気配です。うーむ。

ba-mos:

どことなくマッタリな雰囲気&ガチなターゲットレースで
ないにもかかわらず、4位入賞、さすがです。

島をグルグルっていうのも魅力的ですね。
私の場合、「島」はハードル高いので「半島」くらいですかね。
三浦とか伊豆とか、ね。

今回の初勝利はyama-kei監督のおかげです。
このあと僕は富山と新潟のローカルレースで修行するので、
今度お会いするのは乗鞍になりそうです。

デジカメ等、手元に戻りましたか?

yama-kei:

> ba-mosさん
適当なコンディションでナメてかかって痛い目見ました。
やはり、レースは中途半端な気持ちで臨むとフルに楽しめませんね。

まじめな話、島一周レースだったらもっともっと参加者も増えるでしょうし、自分もターゲットレースとして狙って挑むと思います。ただガスや事故の心配も増えるので、開催者&自治体側としても難しいのだとは思いますが・・・。

> マツモヴィッチさん
初勝利、おめでとうございます!
「監督」なぞと調子に乗ってすみません。勝ったのはなんといってもマツモヴィッチさんの脚力ですから、自信もってこれからも頑張って下さい。
デジカメと賞品は無事に戻ってきました(船内で呼び出されました)。

船内放送で呼び出されてたのはそれかw

あ、写真撮ってくれてたんですね。
すげー嬉しいです!

yama-kei:

> キャスバル兄さん
レース関係者から渡してもらえるのかと思いきや、突然船内放送で
呼び出されてビビりました。チケットなし乗船だったので、その
タイミングで仮の乗船券を発行してもらったりもしました。

写真、まだあるので近いうちにどこかに置いておきますよ。

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2010年06月22日 09:11に投稿されたエントリーのページです。

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