ピーター・パン - J.M.バリ
小説・詩集
岩波少年文庫版のピーター・パン。
うちの家族で幾度となくディズニーのアニメ作品を見ていたのだけど、Finding Neverland を見て初めてそのルーツを知って驚いて小説を読んでみようと思い立ったのだった。
予想に反せず、子供向けの小説ながら大人に向けたメッセージのようなものが含まれていて、とても好印象。ちょこちょこと大人の不毛さを馬鹿にしたような表現が出てくるのは、バリ自身もピーター・パン症候群の患者だったからなのだろう、と思う。
飛ぶ、というモチーフに関してはサン・テグジュペリと共通するものがあるし、やはり人が憧れるもののベースになるのは子供らしい遊び心だったり好奇心があるのだろう。
フックがエートン校出身、という設定がなんとも意外で面白かった。