車にHitch Receiverをつけてバイクキャリアを装着してみた

子供と一緒に気持ち良い場所でサイクリングするために、バイクキャリアを導入してみたのでまとめてみる。

家の近くには、海沿いのサイクリングロードや、大きめの周回が作れる公園など、気持ちよく自転車で走れる環境がある。が、自宅から自走で行くには少し遠かったり、子供が自転車で走るのにはやや危険な場所(高速のオーバーパスなど)があったりする。長男が自転車に乗れるようになった当初は走ってついていくのが容易だったものの、少し走れるようになってからはきちんとしたランニングか、キックスクーターでついていく作戦でしのいでた。

4,5kmを普通に走る走力がついてからはこの作戦も厳しくなり、せっかくだから一緒に走ったほうが楽しいなと考えたのだけど、上述の理由により子供と自分の自転車を運ばねばならない問題にぶち当たってしまった。残念ながら我が家の車(VW Tiguan)のトランクはそんなに大きくないし、後部座席はベビーシートのベースやらブースターシートやらが常に装着されているので、大人用の自転車を車の外側に装着する形で運搬するのがよかろう、と選択肢を探ることにした。これは、いずれマウンテンバイクなどに手を出した暁には、汚れたバイクをトランクに入れずに運搬できるメリットがあることも考えた作戦。

一般的なバイクキャリアは大まかに分けると、

  • ルーフキャリア
  • リアキャリア
    • リアマウント型
    • ヒッチ・トウバー取り付け型
      • 吊り下げタイプ
      • タイヤ固定タイプ

に分類されるっぽい。ルーフキャリアは、ルーフラックに自転車を固定するキャリアをくっつけて、そこに自転車を搭載するタイプ。日本だとこの種類を見ることが多い印象。固定の仕方でさらに細かい分類はできそうだけど、よく分からないので割愛。運転中は視界に入らないのはメリットと言えるけど、車の全高が高くなるので運転に注意が必要になるのと、燃費が悪化すること、それにルーフの上の自転車を載せたり外したりするのが手間になる(特に車高の高い車)のがデメリット…なのでしょうかね(適当)?。

リアキャリアは、車の後部にキャリアを固定する方法で異なる種類が存在して、フックをリア部分に引っ掛けて固定するものと、車の後部の下型に装着されているヒッチ(トレイラー等を引っ張ることができる)やトウバーにキャリアをそのまま固定するものに大別できそう。後者はがっちりキャリアを固定できる反面、ヒッチやトウバーが装備された車が前提になるのがデメリット。前者は車種を選ばずに装着できる反面、後部視界が遮られたり、自分の車にあうモデルを選ぶ必要があったりといった点がデメリット。

ヒッチ・トウバー取り付け型は、ルーフキャリアと似たような構造でタイヤを固定するもの(タイヤ固定タイプ)と、上側に伸びた2本の棒にフレームを固定して吊り下げるもの(吊り下げタイプ)に分かれる。

で、色々と検討した結果、ヒッチを新たに装着した上で比較的安価でありながら汎用性の高そうな吊り下げを選んでみた。この手の製品はThuleがよいものを出している印象で、間違い無い選択肢であろうと同時に値段は可愛く無いので、安い割によいという評判のALLENの製品(レビュー)にしてみた。

Hitch(ヒッチ)はアメリカだとSUVとかによく装着されている装備で、トレイラー的なものを引いたりするのが主な利用用途。正確にはヒッチを取り付けるためのHitch Receiver(四角い穴が開いてる)がついていればOKで、これは後から装着できる。自宅の車にフィットするモデルを探したらあっさり見つかったので、導入してみた。一般車向けの規格は1-1/4″か2″が主流で、導入するバイクキャリアと同じサイズに合わせておく必要がある。

Hitch Receiverをインストール中。車の下に潜り込む必要あり。

クルマいじりの経験がゼロの自分としては、Hitch Receiverの装着はよく分からなかったものの、

  1. Hitch Receiverは車のシャーシに取り付ける必要があり、樹脂でできたバンパーの裏部分をカッターで切って取り付ける空間を確保する。
  2. 車のフレームにすでにネジ穴があいているので、Hitch Receiverを装着してレンチでしっかり固定する。

という手順で装着することができた。ほんとはディーラーとかでやってもらったほうがよいのかも知れないけど。トレイラーとかを引くわけじゃなくてバイクキャリアをくっつけるのが関の山なので、問題ないでしょうという理解。

自分が導入したキャリアはHitch Receiverにスコッと入れて、奥まで入れると「カチッ」と音がしたロックされるので、そこからさらに手前のハンドルを回すことで奥の臼が締まって固定される…という構造。ハンドル部分に鍵が挿さるようになっていて、鍵をロックした状態だとハンドルを緩めることができないので盗難されません…ってことらしい。

自転車の装着は簡単で、フレームをキャリアに通してトップチューブをベルクロで固定するだけ。手持ちのキャリアは4台載せられる設計になってるけど、ハンドルが隣の自転車のフレームやホイールと干渉するので自転車の種類やサイズによっては4台くっつけるのは難しいかもという感じ。

自転車を運搬するモードだとトランクの開閉ができなくなるので、容易に倒せるようになってる

自転車を装着した状態だと、リアウィンドーからの視界がちょっと悪くなることと、ナンバープレートのところに設置されたリアビューカメラが使い物にならなくなる不便はあるものの、すでに何回か高速で走って遠くにも行ったりしている中でも特に気になることもなく問題なく使えている。

車で30分も走ればサンフランシスコに行けるし、家から10分くらい行ったところにも子供と一緒に走れるトレイルがあったりするので(これをやるには自分用のマウンテンバイクが必要になるが)、今後とも家族サイクリングの役に立ってくれそうです。