Golden Cheetah 2.0

オープンソースの自転車のトレーニング管理ソフト、Golden Cheetah(通称”GC”)の2.0が正式リリース

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ヤケクソな勢いで追加されている新機能はこのあたりにまとまってます。

今回は最新版向けの日本語翻訳が間に合わなくて、(主に)新しい機能については英語表記のまま・・・。日本全国100人(?)のGoolden Cheetahユーザーの皆様、翻訳チームの一員として謝っておきます。ごめんなさい。

手元では常に最新の開発バージョンを追っかけていたので、どの機能が2.0から入ってなかったのかいまひとつ把握できていなかったのだけど、ずっと前から入っていたと思っていたAerolabやら地図表示なんかも、公式リリースだと今回が初めてなのかな。

新機能のうちで個人的に注目しているのは、

– 長期的な統計表示
“Metrics”画面から長期間でのトレーニング効果・弱り具合を観察できる。「2010年シーズンの有酸素域の変化」、「2010年シーズンの走行距離・走行時間の変異」といった指標に簡単にアクセスできる。ナイス!

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– Ride PlotでInterval作成
グラフの上でShift+範囲選択で、任意のIntervalを設定することができる。ラップを切り忘れた時や、特定の箇所に注目してみたい場合に便利。

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– ライドデータに任意のメタデータを付加させることができる
ひとつひとつのライドデータに対して、数値や文字列などの任意の情報を自由に定義して付加させることができるようになった。メモみたいなものをつけてもよいし、うまく使えば体重管理とかにも使えるかも(未確認)?

– TRIMPによるトレーニング評価
トレーニングを定量的に管理するツールとしてTSS誕生以前から使われてきた心拍数ベースのTRIMPに対応。これで非パワーメーターユーザーもGolden Cheetahを積極的に使う意味が出てくると同時に、パワーメーターユーザーにとっても新しい指標が使えるメリットがある。

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– トレーニングログの編集機能
表計算っぽいインターフェイスで、マニュアルにログを編集可能。手動でパワースパイクを除去したり、必要のない個所を消したり・・・といったことが可能。ちょっとマニアックな機能だけど、うまく使えば便利。

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・・・などなど。

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定期的に開発バージョンをビルドしてくれている人がいるので、新しい機能を試したい人はこちら

自前でビルドしたい人、開発に参加したい人は、key3さんのメモ(Macユーザー向け)や、このあたり(Windowsユーザー向け)を参考にするとよいでしょう。Linuxでも比較的簡単にビルド環境を作れます。

荒削りだった開発初期に比べるとかなり実用的かつ安定して動くようになってきて、「MacやLinuxでも動くWKO+クローン」というポジションから「機能満載の自転車トレーニング管理ソフト」に脱皮しつつある印象。

自分も今年の4月くらいまではWKO+との併用体制でやってきたけど、途中からは完全にGCに一本化。手持ちのWKO+が古いバージョンで、Edge 500のFITファイルに対応していないというのが一番の理由だけど、WKO+にあってGolden Cheetahにない機能がなくなってきたということもある。

まだ細かいところの使い勝手が悪かったり、Windows版が不安定だったり・・・とケチをつけようと思えばいくらでもつけられるけど、これだけ高機能なソフトがこれだけ凄い勢いで進化を続けているのはひとえに世界中のサイクリストが自分たちのスポーツに対して熱いパッションを持っていることの表れなのではないか、と思った。