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乳酸を活かしたスポーツトレーニング - 八田秀雄

スポーツ


Title: 乳酸を活かしたスポーツトレーニング
Author: 八田 秀雄
Price: ¥ 1,890
Publisher: 講談社
Published Date:

主に持久系スポーツで「疲労物質」として目の敵にされている乳酸がいかに生成されて、それがいかにして再利用されるか・・・ということを説いた本。

乳酸が生成されるのは、ある一定以上の強度の運動によって、体内に保存されたグリコーゲンが急激に燃やされるような状況。この閾値のことをLT(Lactate Threshold(ATとほぼ同じ))と呼び、一旦生成された乳酸は乳酸を酸化する能力が高い(=より多くミトコンドリアを含む)遅筋でエネルギーとして利用される。

低負荷の持久系スポーツを行うことで、ミトコンドリアが増加と筋の毛細血管の増加及びMCT1(乳酸の細胞間通過を助ける乳酸トランスポーター)の増加を期待することができる。乳酸の酸化量が増えることでLTが上がり、より高強度の運動を長時間続けることができるようになる・・・という仕組みらしい。

同じ著者による「エネルギー代謝を活かしたスポーツトレーニング」のほうがよくまとまっている印象を受けたので、どっちかを一冊読むということであればこちらのほうがよさそう。