ヤバい経済学 - スティーヴン・レヴィット、スティーヴン・ダブナー
経済学・社会学
Title: ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する
Author: スティーヴン・レヴィット, スティーヴン・ダブナー
Price: ¥ 1,890
Publisher: 東洋経済新報社
Published Date:
いわゆる「経済学」という枠にとらわれずに、経済学というツールを使うことでいかに面白く世界を見ることができるか、ということを実践した本。
90年代のアメリカで犯罪が激減した理由は「1970年代の中絶合法化」であるとか、相撲には八百長が存在するとか、子育てにおける親の存在価値だとか、クークラックスクランと不動産屋の類似点だとか、どこか「ヤバい」香りのするネタがたくさん詰まっている。
マジメでカタい学問になってしまった「経済学」とは対照的に、数値をいじってどうにでも結論を出せてしまう(ような印象を受ける(偏見ですみません))「社会学」が扱っているようなネタに、経済学的アプローチを持ち込むことで、世間の常識とはかけ離れた興味深い考察を行っている。
人が流動的に活動する社会の中で筆者が注目するのは「経済的インセンティブ」「社会的インセンティブ」「道徳的インセンティブ」の三つ。
個人的に「いわゆる」経済学がどうしても好きになれない人間なのだけど、こういう切り口は大好き。故・森嶋道夫さんもよく本の中で語ってたけど、やはり経済学はもっと自由であるべきだと思うんだよね。