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ラカンはこう読め! - スラヴォイ・ジジェク

心理学・精神分析


Title: ラカンはこう読め!
Author: スラヴォイ・ジジェク
Price: ¥ 1,890
Publisher: 紀伊國屋書店
Published Date:

内田樹さんのブログで紹介されていたので読んでみた。
ラカンに関しては「生き残るためのラカン」が面白かったこと以外よく分かってない素人で、彼が言い出したナゾナゾのような言葉や表現はあまりよく分かっていない・・・。

フロイトやユングの心理学は、人が色んな局面でどういう風に感じたりするのかとか、その人のそれまでの経験がどういう風にしてその人を作り上げたのか、といったことを考えるツールとしてなかなか優れたツールになる。

そして、自分の理解が正しければ(無知を承知で言ってしまうと)、ラカンと言う人は、フロイトが発見した「人間の心の中に横たわっている巨大で掘り尽くすことのできない鉱脈」を掘り出すことを通じて、心理学的アプローチの射程範囲を哲学的なフィールドにまで広めた人なのだと思った。

この本では、ラカンの理論を直接的に扱うのではなくて、現代を生きる我々から見える色んなものについて、彼の理論を通じて考えてみよう・・・!という、入門者に優しいやり方を採用してくれていて、なかなかフレンドリーな本だと思った。