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改憲幻想論 - 佐柄木俊郎

法律・政治


「壊れてない車は修理するな」という副題の憲法改正に対する意見書。

この副題は近年オーストラリアであった憲法改正のための国民総選挙で、反対派が唱えたキャッチフレーズ。
たしかに憲法というもののあり方を考えたときに、現実に起きている問題に対処するのに憲法を修正する、という姿勢はあまりに短絡的だし楽観的すぎる。

誤解を恐れずに言ってしまえば、日本にはまだ民主主義が根付いていないと感じている。でも今の憲法は高らかに民主主義を謳っているし、近代国家の根本的なガイドラインとしてはまだほころびもみられていない。
だから「壊れてない車は修理するな」という言葉はとてもリアリティーがあるし、僕個人の意見としても無闇な憲法改正は日本をろくでもない方向に連れて行ってしまう嫌な予感がするのでやめておいたほうがよいと思った。