世間学への招待 - 阿部謹也・他
経済学・社会学
「世間」に関する論考を集めたもの。
ちょっとスカされてしまうような内容の文章が多いのだけど、まぁ興味があるので最後まで読んだ。
日本経済が高度成長期を通り越えて安定・停滞期に入り、「世間」的人間関係がまた現れつつある・・・という考えはちょっと賛成できない。
日本の「世間」的なものって、高度成長期の間も常に人と人、それに組織と組織の繋がり方として存在していて、そのときはポジティブに解釈されていたものが、停滞期に入ってネガティブに解釈されるようになった・・・というのが僕のイメージだからだ。
最後のほうの「個人という考え方の賞味期限が切れつつあり」「世間という考え方も、これからは通用しづらい」という意見には同意できた。