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ご冗談でしょう、ファインマンさん - リチャード P. ファインマン

伝記


面白くてあっという間に読み終わってしまった。

もはやただの物理学者という枠には収まりきれない面白い人間、リチャード・ファインマンのエピソードを集めた本。
なんていうか、彼は色々な才能に恵まれた人だと思う。
でも、彼のその才能を素晴らしいものにしているのがごくごく一般的な「正直さ」だったりするのがとても興味深い。

「本はあくまで道具やきっかけにすぎず、問題はそれを読んで考える人間の方だ」と、前々から思っている。
さらにいうと、ある種の人々にとって読書というものは他人が考えたことをベラベラとまくしたてられる厄介な代物に過ぎず、頭の良い一部の人にとって読書の必然性はないなぁ、と感じることも多いのだけど、まさにファインマンはこういった「頭の良い人」の部類に入る人だと感じた。

何事にも興味を持つこと。
なんだって楽しんでやってみること。

このふたつを知っていれば、大抵の人生は随分楽しくできるのに違いない。