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脳内現象 - 茂木健一郎

サイエンス・テクノロジー


ソニーの研究所から日本に「クオリア」を広めた人の新しい本。

意欲的でinspiring。
かなり積極的に「意識」の謎を解くための手がかりを探すための試行錯誤を行っていて、それがとても分かりやすく書かれている。
「メタ認知」という名の「擬似ホムンクロス」の考え方を手がかりにしている。

吉本隆明の「言語にとって“美”とは何か」で解説された“自己表出”と“指示表出”という概念が“感情性クオリア”と“志向性クオリア”と言葉を変えて同じような概念として説明されていたのがとても興味深かった。

さいごのほうの「デカルトを越えて・・・」の論調の部分は読んでいてとても熱くなる。
近いうちにしっかりと読み返してメモに書き出してみたいところ。