イシ〜北米最後の野生インディアン -
歴史・考古学
アメリカがどうやってアメリカになったのか、そして狩猟採集民俗の人たちの生活、思想、様式・・・なんだか色々詰まった一冊だった。
執拗なまでに土地を巡って争う植民者と地元民。
本当に野蛮で、陰湿で、救いようのない人たちの姿。
誰にも知られずに生まれ育って、最後の数年間だけ近代を生きた誇り高い人。
最後のほうのページにイシのデス・マスクが載っているのだけど、それにすごい強烈な何かを感じてしまった。
人の「意志」とでも言うべきものなのかなんなのか。
狩猟採集 -> 農耕牧畜 -> 産業 -> 情報
梅棹忠夫に言わせると、社会の基盤技術の変移は上のようになるはずなのだけれど、最近僕が思うのは、この中で一番人間の社会生活に大きなインパクトを与えたのが第一の変化である 狩猟採集 -> 農耕 なのではないか、ということだ。
根本的な人生観、生活感、社会観の変換はこの変移によって発生し、この変移をさらに完全なものにするために、付随的に発生したのが残りの変移なのではないか、というのが現在の僕の認識。