バスクとバスク人 - 渡部 哲郎
神保町でフラッとAERAを買おうと立ち寄った本屋で気まぐれに買ってみた本。
もともとバスクとスペインの歴史を軽く知りたいな、と思っていたので、なかなかちょうどいい本だった。
バスク人、というアイデンティティーがユダヤ人並に力強いものなのだろうか?という疑問に対して、今のところ僕の理解としては"NO"となる。
異文化の対立と融合。
ちょっと読みにくい文章で、本としての完成度はイマイチながらなかなか悪くない本。
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神保町でフラッとAERAを買おうと立ち寄った本屋で気まぐれに買ってみた本。
もともとバスクとスペインの歴史を軽く知りたいな、と思っていたので、なかなかちょうどいい本だった。
バスク人、というアイデンティティーがユダヤ人並に力強いものなのだろうか?という疑問に対して、今のところ僕の理解としては"NO"となる。
異文化の対立と融合。
ちょっと読みにくい文章で、本としての完成度はイマイチながらなかなか悪くない本。
ソクラテスの正義。
「つまり、人にとって正しいのはただ“生きる”ことではなく、“よく生きる”ことなのだ」という言葉に集約される、ソクラテス的人生哲学が展開される。
「国家」という存在に対する絶対的な感覚、それに対する「個人」の小ささ。
当時の思想感覚がなんとなく理解できた気がした。
勝手に「難しい」と判断して積読しておいて、手にとって読んでみたらやけに簡単で、さらっと読めてしまった。
アメリカがどうやってアメリカになったのか、そして狩猟採集民俗の人たちの生活、思想、様式・・・なんだか色々詰まった一冊だった。
執拗なまでに土地を巡って争う植民者と地元民。
本当に野蛮で、陰湿で、救いようのない人たちの姿。
誰にも知られずに生まれ育って、最後の数年間だけ近代を生きた誇り高い人。
最後のほうのページにイシのデス・マスクが載っているのだけど、それにすごい強烈な何かを感じてしまった。
人の「意志」とでも言うべきものなのかなんなのか。
狩猟採集 -> 農耕牧畜 -> 産業 -> 情報
梅棹忠夫に言わせると、社会の基盤技術の変移は上のようになるはずなのだけれど、最近僕が思うのは、この中で一番人間の社会生活に大きなインパクトを与えたのが第一の変化である 狩猟採集 -> 農耕 なのではないか、ということだ。
根本的な人生観、生活感、社会観の変換はこの変移によって発生し、この変移をさらに完全なものにするために、付随的に発生したのが残りの変移なのではないか、というのが現在の僕の認識。
ずっしり重いエルサレムの近代をつづった本。
元ネタはNHKスペシャルらしいのだけど、なかなかよくまとまっていた。
結局人間どいつもこいつも基本的には似たような論理で動いていて・・・という相互理解が行うことのできない余裕のない状況に追い込まれていることが悲劇なんだろうな。
さらにいうと、それを表向きは止めようとしていても、利権の関係でコントロールを目論んでいる大国の存在とか・・・。
あの界隈には1回くらい行ってみたい。
マサダの砦もなんだかすごい見てみたいし。
期待通り面白い本。
とても泥臭いけど、人間味溢れる職人達の物語。
モノ作りに対する姿勢に関する一部の文章は、いちエンジニアとして純粋に感銘を受けた。
結局モノ作りに必要なのはハッカーの論理なのだな、と思う。
損得関係なしに、ただ「面白い」から、ただ「できるから」やってみる、という精神。
この精神をなくしたらエンジニアを名乗る資格はなくなってしまうな、と感じた。
それにしても、もう完全に自分の中では死に絶えた、と思っていた「職人」の世界がすぐ目の前に展開されるような感覚はとても熱い。
「治具」って単語が出てきたのがなんだか嬉しかった。
やっぱり「インタレスト・ドリブン」は強いな、と再認識できた。
現在の著作権ガイドとして、とても有用な本。
著作権の現在と、その問題が分かりやすく書かれている。
息切れしながらなんとか読了。
途中あたりからほとんど議論についていけなかった。
ウィトゲンシュタインが創造した言語ゲーム的世界の片鱗のようなものは見ることができた。
もっと考えながら読む本を読まないとだめだ。
結局読破するのに1ヶ月近くかかってしまった。
「すべての事象は消費されうる」とする著者の視点に、最後のほうでようやくシンクロできた。
岡本太郎の主張していることと、どこか底のほうで繋がっていることを常に意識させられながら読んだ。
結局のところ、問題は「幸福はそこにはない」ということなんだと思う。
そもそも「幸福」という概念こそが疑うべきものだ。
概念的、形骸的かつお仕着せがましい幸福の「形」は、当然これから人類の前に魅惑的なシニフィアンとして立ちふさがるのだろう。
われわれの仕事はいかにこの概念を取り払うか、ではなく、この概念に変わる「何か」を探すことなのではないか、と感じる。
Title: Withnail and I (Bloomsbury Film Classics)
Author: Bruce Robinson
Price: ¥ 1,587
Publisher: Bloomsbury Publishing PLC
Published Date:
amazon.com/co.uk あたりから手に入れるしかないか・・・と思ってたらco.jpのマーケットプレイスで発見したので購入。
気付いたら読み終えていた。
映画「Withnail and I」の脚本なのだけど、監督自らが書いているので、映画で理解し切れていない部分が分かるのは嬉しい。
何よりも、監督ブルース・ロビンソンが本当に気持ちを込めてこの作品に対してコミットメントしている姿勢がとてもよく分かる。
やっぱり自分の人生の体験で一番濃かったことを映像化するのだから、面白い作品ができるにきまってる。
やっぱり岡本太郎は好きだ。
プロフェッショナルという意識に対して、僕が最近少しずつ抱き始めている疑問を明快な言葉で主張してくれている。
芸術家とか、エンジニアとか、政治家とか、そういった枠に捕われずに何でも楽しいことを、新しいことを実行できる人間こそが「生きている」人間なのだと思う。
とにかくまぁ、素晴らしい。
週末から読み始めて、さっさか読んでしまった。
それでも最近の読書スピードは相当遅い・・・。
やっぱりル・グウィンはストーリーテラーとして類い希な才能を持ってるとしか言いようがない。
風景の描写や心の葛藤、王道とも言えるストーリー・・・。