2011 木祖村2days

アマチュアにもステージレースを闘う醍醐味を・・・という主旨で開催されている木祖村2daysにチームCBとして参加。

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木祖村2daysは長野県木曽村の味噌川ダムの周回コース(約9キロ)で二日間3ステージ構成で行われる。初日は8.5kmの個人TTと9周(81km)のロードレース、二日目は14周(126km)のロードレースで総合順位、スプリント等各賞を競う形。参加には登録が必須でチームとして最低4人集める必要があり、国内の実業団上位陣をあえて参加不可とすることで競争が面白くなるようになっている。

前回開催の2009年は「面白そうなレースがあるんだなー」という印象で、2010年はチームCBに加入してロードレースを走りはじめた初年度で興味はあったものの土砂崩れでコースが使えなくなってしまって開催されず、今年は開催される&メンバーも集まりそうだったので、目出度く初参加と相成った。

チームCBからは、よっしーさん、I橋さん、F井さん、ダジャさん、自分が正選手として、監督のK川さん、レンタルのタマキさん、アツさんがサポート兼残念レース(1日目のRRを完走できなかった人が参加できる高校生と合同レース・今年はサポートメンバーも参加可となった)メンバーとして参加。宿は、オフィシャルウェブページに書いてある通り、観光協会に相談して近くの薮原スキー場から至近の民宿「あららぎ荘」を教えてもらって予約しておいた。

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味噌川ダムの9km周回コースは、RRのスタート・ゴール地点が最高標高地点で、ラスト500mが部分的に10%オーバーのキツい登り。全体的にツイスティーで道も狭く、暗めのトンネルがあったり橋に侵入する箇所にグレーチングがあったりと、なかなか厄介なコース。実際に走ってみた感触としては、大集団で走るのは怖いけど、ある程度絞れてきたメンバーで走ってる限りではほとんどストレスを感じなく走ることができるな、という印象を受けた。

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土曜日は4:45くらいにタマキさんが車で迎えに来てくれる予定だったので、4:00くらいに目覚ましを設定していたものの、なぜか起きられずにインターホンで目覚めてしまい、マッハで支度して出発。タマキさんすみませんでした・・・。

三茶のアツさんを拾い、永福から中央高速経由で向かって9:30に現地着。監督に受付をお願いしてから1周だけロードバイクで試走兼アップ。全体的にクネクネで細かいアップダウンも多く、TTバイクのハンドリングに自信がなかったので持ってきたTTバイクは使わないことにした。天気は晴れで気温は高く、風は強め。この季節のこのコースはダムの下流側から強めの風が吹くことが多いみたい。

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結果的に、TTもRRもノーマルのロードバイクで出走することになった。Extreme-PowerにWH-7850-C50 TU、タイヤはVittoria Corsa Evo-CX。重量は7.4kgくらい。

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自分のTT出走は12時過ぎだったので、まったり写真撮影したり補給したりしながら出番を待つ。ゴール手前の登り坂の入口で見ていた限りだと、登り坂の入口からガンガンかけた選手は上のほうで分かりやすくタレているように見えたので、登り坂を耐えて上れるくらいの足は残しておかないと駄目だな、ということが分かった。TTの出走順は、各チームエースが最後に来るようになっていて、その後のロードレースに向けて回復する時間に差を作ることで脚力を平均化するという考え方らしい(?)。

一人目のキャプテンF井さんが13分切りの好タイム。色々とアドバイスをもらえたので役に立った。2番手のダジャさんを見てから装備を整えてスタート地点へ移動。TTのスタート地点はRRのスタート地点の先500mを下りきったポイントで、ここでサイン+ヘルメットチェック+検車を受けてから定刻通りに出走。ビール瓶の箱を組んで作った手作り感溢れるスタート台の上では、きちんとバイクを押さえてもらえるのでクリートをはめた状態からスタートできる。

スタートしてダンシングでスピードを上げて、コーナーをクリアしていき橋を越えて登り。スタートして20-30秒してから思い出してEdgeのスタートボタンを押す。緩い登りを快調にクリアするまではよかったのだけど、その先のクネクネ道では逆風の中いまひとつうまいペースが作れず、速度がのらない。今回はRRでいかにサバイブするかばかりを考えていたので、TTに対して気持ちが入っていなかったのが反省点。

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トンネルを越えて、ダムの堤防の上では横風に煽られながら走り、登りに向けて少しサボりをいれてから登りに突入。試走の感じだとアウターで最後まで行けるかな、と思っていたのでアウターで最後まで行ったけど、ここは素直にインナーでいけばよかったなと反省。残り300mからが長い・・・。そして辛い・・・。手元の計測で13分ちょいだったので、13分30秒くらいかな、という結果。

TTを走った後の印象からすると、今の自分のスキルでもTTバイクで大丈夫&有利だったかな、と思った。総合順位は当然のこととして、TTの結果によってRRの並ぶ順番が決まるので、ここで手を抜きすぎると後方スタートになっておいしくないので足を使いきらない程度に頑張っておく必要があるな、というのが今回の印象。

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よっしーさんはノーマルバイクだけど、姿勢も低くてパワーもよく出せているなーという印象。今回は自分のロードポジションのフォームについても色々と課題ができたのがよかった。

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午後3時出走のロードレースは、午前中よりも風が強くなりそうでイヤーな感じ。ロードレースの出走順は30秒ごとに分けられたブロックで並び、さらに3つのブロックごとに先導バイクがついてそれぞれのブロックごとにニュートラル解除でレース開始の合図が知らされるという形式。よっしーさん、F井さんが第1ブロック、ダジャさん第2ブロック、自分とI橋さんが第3ブロックにアロケート。時間の都合からか(?)、初日のRRは1周減って8周72kmになったとのこと。

3つめのブロックに入ってしまったので、できるだけ早いタイミングで前に行きたいなーと思いつつローリング開始・・・と思ったら早速横からみんなグイグイ行く。ここでひるんでしまってポジションが上げられず、後ろに20-30人くらいのポジションで進行してしまったのが今回の大きな大きな反省点。もっとうまく&適度に図々しくなれないといけません。大先輩レーサーのI橋さんはスイスイといつの間にか15-20番手くらい前に行ってた。

ゴール対岸側の途中で集団が2列になったタイミングでニュートラルが解けてレース開始。はじめは身体が重いので、ポジションを落とさない程度に進んで上がれるところでちょこちょこと前に出る。要注意ポイントのトンネルに侵入していくと、クラクションの音と「落車ー!」という叫びが聞こえてくるので減速。集団前方の落車だったようで、右側が塞がれていたので左側から抜けていこうとしたら、3,4番手前の人が左側でもコケたので完全にストップしてから人とバイクの間を縫うようにパスして再スタート。

ダッシュして行くと、足のあるDRINKINGの選手と合流したので声をかけて二人でローテ。前方からは単独で追おうとしてヘロヘロになっている選手が落ちてくる。着いて来れそうな人には声をかけるものの着いてこないのでそのまま進行。ゴール地点をパスしていくと、既に先頭から1分半(だったかな)と教えられる。「大丈夫かしらん」という表情のサポートメンバーを見送ってよいペースで登り坂をクリアしてゴールをパス。

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トンネルで止まっていたメンバーの数から考えて後方から大きめのグルペット集団が来るのは予想できたので、「後ろから集団来るんで足を使いきらない程度に行きましょう」と声をかける。橋を渡る手前で前方に20-30人の集団が見えたので、着けないとは分かりながらも「あれに追いつければいいんですけどねー」と会話しつつローテを回す。前方に平地&下りの速そうなfitteの選手がいたので、吸収して3人になる。緩い登りの途中で後方から20-30人規模のグルペットが来たので、中段に潜り込んでひとまず足を回復させる。

グルペットのメンバーを見ると、まだみんなそこそこ元気はあるもののうまく協調できてない様子だったので、前方のメンバーに「協調していきましょう、協調していけば完走できます!」と声をかけて落ち着かせる。この時点で足のあるメンバーはすぐに分かってきて、7-8人くらいがローテを回していく感じ。もちろん自分も引く。ゴール手前の登りはゆっくり・・・と思ったら途中からガンガンかけていくメンバーがいるので放置し、ゴール手前から再加速して下りで踏んで合流。先頭のタイム差は早くも3分。「こりゃちょっと厳しいかな」という感じ。サポートメンバーの「あいつもう駄目かもな・・・」という視線が大変辛い。

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(この時は完走を諦めかけてたので逆にお気楽モード)

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はじめに一緒に追走していた人は、登りは明らかに強いのだけど、毎回コーナーで膨らむので軽く注意しておく。みな下りの踏み方が弱いので、下りは自分が先頭でガンガン踏むことが多かった。集団が分裂して15,6人に減ってしまったものの、さっきのローテ要員はみんな生き延びていたので再びローテを回して進行。対岸でローテ要員に向かって「登りは上げないで下りと平地で協調しましょう。絶対に集団で行った方が得だから!絶対完走できるから!」とシャウト。そういうことを言った立場上(?)、献身的に引くように意識して、3周目ラストの登りは先頭で入ってよいペースを維持して登り切る。この時点でタイム差は4分。ジワジワ広がってはいるけど、諦めずに走り続ければなんとかなるかな、という感じ。

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4周目の下りも先頭でガンガン踏む。回りのメンバーは、明らかに強いBrezzaの人と他3人が登りで足が余ってる印象。ローテに入ってくれる信濃山形、Fitte、Ravanello@イナーメパンツ、T大2人、青ジャージの人、ブラウ・ブリッツェン(x2かも)あたりの面々と、後方固定のメンバーが5-10人くらいで変動する感じ。前から落ちてきた人には「グルペット!」と声をかけて吸収を試みるものの、多くの人がヘバっているのでよほどうまいタイミングでないとついてこれない。たーぼー君がよろよろ走ってたので声をかけるものの反応が鈍い。どうやら今回は熱があって体調不良だった模様。

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前に出てくれない人には「回して!」とか「協調して!」とか声をかけるグルペットリーダー的な役割を演じ続けながら淡々と走行。5周目くらいから足にダメージが出てきて、ところどころピキピキきていたので積極的にドリンクを補給。グルペットに残ってるのは15人を切り、ローテメンバーの引きも弱くなってくる。もちろん自分も。5周目の終わりでタイム差が5分か5分30秒と教えられる。完全に我慢の展開。

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6周目は補給周回だったものの、ダブルボトルでまだ1本まるまる余っていたので1本を捨てて、登りの途中でサコッシュを用意してくれていたアツさんをパス。今回の補給食は、コース途中の水場でくめる源流の水(美味しい)で作ったポカリx2(濃厚)と、フラスコに入れたPowerGelx3、もしもの時のための大福、スタート前に食べようと思ってたふがしも1本そのまま残ってた(笑)。この周回でのタイム差が6分と教えられて、運命の7周目に突入。このステージは8周なので、7周目を終わった時点でタイム差が8分以内であれば見逃してもらえる=完走できる。

6分差と聞いて少し動揺しているグルペットに「この周回を1分差に押さえれば完走できます!前の周回と同じペースで行けば大丈夫!」と声をかける。既にグルペットにはローテを回していた(=足のあった)メンバーしか残っていない。順調にローテを回し、下り基調でグイグイ引いてから後ろに下がる・・・と登り基調でT大の一人がグググッと上げる。ワンテンポ遅れてから「T大生上げすぎっ!」とシャウトしたものの、集団のケツについて短い登りを越えるところでゴリゴリ踏む羽目になって完全に足が終了。その先は集団後方でヒラヒラし、ダムの堤防を越えた先の緩い登りで足が完全につってしまってグルペットから脱落。しばらく廃人状態になってクルクル回して回復し、登りも止まりそうなペース。ダンシングしたら左の大腿四頭筋がつったので腰を下ろす。

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(7周目はグルペットから千切れた)

ドキドキしながらゴール地点を通過すると、ジャンがカランコロンと鳴って無事最終周回に突入。ちなみにここで黄色いフラッグが振られたらレース終了だった模様。ラスト1周は恥も外聞も捨ててよろよろとサイクリングペースで走行。120Wくらいでクルクル回す。最後の登りもヘロヘロになりながら走行。周りの応援がありがたい。

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ゴールを切ると、CBメンバーが集合していたのでお喋り。みな無事に完走することに成功。F井さん、ダジャさん、I橋さんは同じ大きめのグルペットにいて快適に走ることができたらしい。羨ましい・・・。

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72km/586m/2:01:23/1,360kJ

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さっさと撤収して宿へ向かう。広い部屋に入れてもらえたのでサクっと風呂に入ってさっぱりして夕食。よっしーさんはチームプレイの前に苦戦してしまい、タイム差を稼ぐことができなかったらしい。残念。監督とI橋さんがビールを飲むというので自分も1杯。ご飯はほぼ全員3杯食べる。部屋に戻ってしばらくくつろいでから、ごそごそと布団をしいて眠りにつく。9時過ぎくらいまで部屋の外の音が気になったものの、アイマスク+イヤホンで防護して深いに眠りに落ちた。

day2の日曜日は午前中が残念レースで午後が本番(?)のレース。天気予報は午後から雨。6:30から朝食だったのだけど、5:00には目が覚めていたので朝風呂に入ってから念入りにストレッチ。このタイミングではまだ雨は降っていなかった。身体は多少はほぐれてきたけど、強度の高いサバイバル走行は身体に大きなダメージを残してしまったようだ。いかに一日目を無難に乗り切るかは木祖村2daysを闘う(ってまぁ、まずは完走するところからだけど)上でひとつの課題になるのだと思う。

朝食を食べてから準備して7:30頃に出発。お昼ご飯を買い出しに行くのが難しそうだったので、宿でおにぎりを準備してもらうことができた。ありがとうございました!自分の運転で会場まで向かうものの、あやしい運転で他の二人には衝撃を与えてしまったみたい。失礼しました・・・。宿を出発するときにポツポツと降っていた雨は会場でも降っていて、残念レースのメンバーが試走に出てしばらくすると少しずつ雨足が強まってきた。

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会場内での移動用に雨仕様(Ksyrium SL+Continental Sprinter)でバイクを組んではいたものの、まだ中にジャージを着てない自分は防寒着+登山用の雨具を着込んでの観戦モード。最後まで残念レースに出走するかどうか悩んでいたK川さんは、最終的に出走と決意してCBからは3人が参加。

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集団後方からスタートのK川さんは1周目の終わりできちんと25人くらいの先頭集団に入っていて流石うまいなーという感じ。同じく集団後方スタートのタマキさんは1周目は様子見ということで、後方集団でアツさんと一緒・・・と思ったら1人だけ桁外れの登坂力を見せて周回を重ねるごとにポジションアップを重ねる。

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最終的には、アツさんDNF、たまきさん6位、K川さん第3集団でゴールという形で残念レースが終了。残念レースの終盤は大粒の雨が降ってきて、気持ちが一気に萎えてきたので「所詮は趣味でやってるレースだし、このコンディションで走るのは楽しくないなぁ」という気分になってくる。

他メンバーの意見交換を重ねた結果、来週に迫った熊野に向けて万全を整えたいという意見もあり、チームCB全体として今日のレースは不参加を決意。ゼッケンとプレートを返しに行った際の主催者のミーティングを聞いた感じでも、そのまま決行するのが危ぶまれるような声が聞こえたので「これでよかったのかも・・・」と思いながら会場を後にし、宿でお風呂に入ってからおにぎりをいただいて東京に向けて出発。途中で事故渋滞にハマりながらも7時前後には帰ってくることができた。

結果的にレースは予定通り行われたようだけど、最終的な完走者33人/192人という厳しいレースになったみたい。木祖村2daysは、主催者側のやる気とセンスを感じることができる素晴らしいレースで、タフさを要求されるコースもとてもとても走りがいがあるので、是非また来年戻ってきたいな、と思った。

主催者のみなさま、車の手配をしてくれたたまきさん、行き帰りの運転をしてくれたアツさん、そしてチームメンバーのみなさま、どうもお疲れさまでした&ありがとうございました!

自分の撮影した写真は、こちら(個人TT)こちら(残念レース)に置いておきます。

2011 木祖村2days」への2件のフィードバック

  1. 木祖村オツカレーさまでした&お世話になりました。
    知り合いはたくさんいるし、レースとしてのレベルも高いし、Eー大会ですよね。
    サポートしてるだけでも、楽しかったです。
    来年も是非参加しましょう!

  2. > タマッキさん
    こちらこそ、大変お世話になりました!
    集まるメンバーの濃度がやたらと高くって、レース構成もよく考えられていて、本当に素晴らしい大会だと思いました。

    来年もタマキさんと同じチームで走りたいな?・・・。

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