Bicycle Dreams – Documentary Film of Race Across America

サンディエゴを出発して12日以内に3,000マイル(4,800キロ!)以上を走破してアメリカを横断し、東海岸のアトランティックシティーを目指す自転車レース、Race Across AMerica(RAAM)を取材したドキュメンタリー。

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アメリカのamazon.comの評価が異様によかったので、オフィシャルサイトからDVDを取り寄せて観賞。リージョンフリーなので、普通のDVDプレイヤーでも再生可能。トレイラーはこちら

20年以上の歴史を持つというこの大会、これまで参加した280人のうち約半数がゴールに辿り着くことなくレースを終えているとのことで、世界各地から集まってきた好き者達が、「もうだめだ」「もういやだ」と苦しみながら仲間達のサポートを受けつつゴールを目指していく姿が描き出されている。

単純計算で考えて、4,800kmを12日で走り切ろうと考えた場合、1日400kmのペースで毎日走り続ける必要がある。完走することだけでも凄いことだけど、トップの選手に至ってはほとんど不眠不休で毎日500kmのペースで走り続けるとのことで、そこで行われているのはもはやスポーツという枠を超えた「人間の限界への挑戦」とでも言うべきなにか。気温40度を越える灼熱の砂漠、標高3,000mを越える峠、それに乱暴な運転をする巨大なトレーラーなどといった命の危険と闘いながら、よい年したおっさん達(社会的地位のある人も多い)が「なぜ俺はこのレースを走るのか」と自問自答しながら走り続けていく姿は、見る者に大きなインパクトを与える。

アメリカで行われているクレイジーな自転車レースというと、例えば2日かけて8,850mの標高を獲得するEverest Challengeという、もはや「ヒルクライミング」なんて可愛いらしいものではないレースが存在するわけだけど、RAAMは純粋なタフさという意味でEverest Challengeを遥かに凌駕したイベントなのではないかと思った。

アメリカってのは本当にわかりやすい国で、スポーツでも何でも自分たちの尺度で再定義し直さないと気が済まない(そして世界一になる!)・・・みたいなところがあると思うのだけど、この競技にも「自転車の長距離レース」で新しい地平に踏み出しているようなダイナミズムを感じた。

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ちなみに、オフィシャルサイトで売ってるDVDだと英語字幕も部分的にしかつけられていないので注意が必要。DVDオーダーしたら監督さんから「どこで見つけたの?」「日本で売れるかなぁ」みたいなメールが来たので、「んー、日本で売る気なら日本語字幕ないと厳しいっすよ」と返答しておいた。

英語のスクリプトをくれれば翻訳してあげるよー・・・ってことになってるけど、さて、どうなることやら。

Bicycle Dreams – Documentary Film of Race Across America」への2件のフィードバック

  1. 出てみたいかも。。首の骨をおかしくしたり、何とも異常な大会みたいですね。

  2. > ヤマさん
    ヤマさん好きそうっすね、こういうの。
    RAAMの場合、普通に個人で参加・・・というよりも家族&友達&ドクター同伴の完全サポート体制で挑むのが普通みたいです。

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