自転車でゴルフに行く話

2019年に渡米してから、自分の時間ができた時はゴルフをしている。もともと、高校生の時に両親がオレゴンに住んでいた時にちょろっと始めて、大学生時代にもたまにやっていて、大学の夏休みで当時両親がいたバンコクに行ってる時は割と頻繁にラウンドしていた。

オレゴン州ポートランド近郊にあるファンキーなホテル、マクミナミンズ・エッジフィールドに備え付けのコースで初ラウンドする長男

日本に戻って社会人になってからはあんまりゴルフをやる機会もモチベーションもなく、たまに父親に誘われるか、会社のコンペに参加させてもらったり…みたいな感じのおつきあい。でも、ゴルフというスポーツはすごく好きだし、いつかはあるレベルまで腕を磨きたいと思い続けて不惑まで歳を重ねてしまった。

で、今住んでいるパロアルト周辺は車だったら15-20分以内で行けるコース(パブリック)が4,5個あって、週末でなければトワイライトや中途半端な時間であれば当日からさくっと予約が取れて、グリーンフィーもせいぜい$50-60で回れるので(コースの状態は察して知るべしだけど…)、東京近郊でのゴルフ事情を考えたらゴルフ天国と言っても過言ではない。ただ、ゴルフは時間がかかるので、小さい子供がいる我が家の場合、家族が日本に行っていて自分だけがアメリカにいる状況とか、あらかじめ計画的に時間を作って…とかじゃないと、ゴルフ三昧という訳にはいかないのが最近までの現状。

次男ももうすぐ3歳で、妻もアメリカ生活に慣れて車で好きにでかけられるようになり、少しずつ自分の趣味の時間も自由に作れるようになってきたので、復活させつつある自転車活動と共にゴルフもちょこちょこやろう、と去年の冬から裏庭にゴルフの練習スポットを設置。さらに、今年に入ってからはGarminのラウンチモニターであるところのApproach R10という機械も導入して、20年近くまじめに取り組んでこなかったゴルフをやってみようとあれこれ試している今日この頃。

裏庭のゴルフコーナー

前置きが長くなった。なぜゴルフが自転車活動に繋がるのか。我が家は車が1台体制なので、妻が子供を連れてでかけたりするとなると車は使えない。となると、長尺の重量物であるところのゴルフ道具をもってゴルフに行くにあたっては足がないという状況になる。一緒に回る人に乗せてもらってもらうことも可能なこともあるけど、近所のコースで回るのにわざわざ来てもらうのも忍びない。車を2台体制にすることも考えたのだけど、我が家の市内での移動手段はもっぱら自転車で、本当に車が2台必要になるシチュエーションは多くないし、無駄なものを増やすのは我が家のスタイルではないので、どうにか自転車でゴルフ道具を運ぶ方法はないかと考えた。

野球道具を積み込んで、いざリトルリーグの試合へ

で、出会ったのがBurleyというメーカー(子供を乗せる自転車用のトレイラーなどで有名)が出しているTravoyというモデル。これは、嵩張る荷物をくくりつけて自転車で運べるようにしたニッチな商品で、例えば大きな弦楽器とか、ボルダリングのマットとか、その手の普通だったら自転車で運べない荷物を運べる優れもの。ゴルフバッグをくくりつけて使っている人もいるようで、自転車から外してそのままプッシュカートとして使うこともできてしまう。

自転車との接続はシートポストにクランプして装着するアダプターにワンタッチで脱着可能。本体は2段階に畳むことができて、左右のタイヤも簡単に脱着できるので、使ってないときは比較的コンパクトに収納することができる(付属のバッグに入れて持ち運ぶことも可能)。商品のコンセプトが明確で、それを具現化するにあたって使い勝手を最大化する努力が見事に結実している印象。

パロアルト市内にあるゴルフコースでラウンド中

実際にゴルフで使ってみた感想でいうと、ゴルフバッグの運搬という意味では100点満点。非常にスムースな走行性能で、いつも引いてるトレイラー(二人乗りで本体の横幅があるし結構重い)に比べて邪魔になる感じも少なくて、登りを走ってる時に重さを感じることを除けば引いてることをあんまり意識せずに走れる。2本ついてくるストラップでしっかり荷物を固定できるので、がたつく心配もなし。

ラウンド中の使い勝手という点で言うと、3つホイールのついてるプッシュカートに比べて常に手で持ち上げながら引くor押す必要があるので、ちょっと手が疲れるかなというところが難点。あとは、ストラップで固定してしまうとポケット類へのアクセスが悪かったりするのもややマイナス。ただし、ホイールの走行性能・走破性は普通のカートと同等以上なので、その辺りのネガティブを理解して使う限りにおいては普通のカートとして似たような感覚で利用可能。

走行帰宅時にショートカットしようとしてダート走行。

当面は頻繁に遠くのコースに行ってラウンド…という行動はやらなさそうなので(自分が一人でUSにいる場合を除く)、近所のコースに行く時は積極的に使っていくことになりそう。自転車とゴルフ、機材スポーツであるところとか、結果が明確な形で数値化されるところとか、共通点は多い。でも、練習したら練習しただけ割と分かりやすい形で報われる(速くなる、遠くまで走れる、などなど)自転車に比べると、ゴルフはスコアという形で報われるに至るまでに曲がりくねった坂道を延々と登り続けないといけない印象なので、気長に楽しみながら精進していきたいと思っている。

このブログもこの手の邪道な(?)ネタばかりだけど、相変わらず自転車に乗ることは好きだし、生活の一部として乗り続けていくことは間違いないので、いちおう今後も続けていこうと思います…。