ベイエリア・自転車生活ことはじめ (1)

10年くらい住んだ中目黒から湘南エリアに引っ越して、ちょうど5年目になろうか…というところで、今度はアメリカのシリコンバレー界隈に住むことになりました。というか、家族を残して単身で生活を立ち上げに来て、はや2週間が過ぎようとしています。

Alpine Road

会社がスタンフォード大学のあるPalo Alto市にあるので、1ヶ月契約の仮住まいのアパートに暮らしながら家探しをして、通勤の利便性と、家族としての生活しやすさ、それから予算とのバランスを見ながら検討を重ねた結果、Palo Alto市内のコンドミニアムと契約できたので、引っ越しの計画は次のフェーズに移りつつあります。

一般的にシリコンバレーと呼ばれているのは、サンフランシスコがある半島部分の付け根のあたり、サンノゼからパロアルトあたりまでのエリアです(東側のEast Bay、南側のSouth Bay、さらにナパやソノマがある北側のエリアも含む総称として「ベイエリア」と呼ぶことも多いです)。もともとは果樹園なんかが広がるのんびりとした田舎だったのが、第二次大戦をきっかけに高性能なレーダー技術等の開発の必要が生じた関係から大学を中心とした先端技術の開発と、その技術や研究を活用した民間企業が立ち上がるというエコシステムが生まれて、Hewlett PackardにはじまりApple、Google、Facebook…といった企業を擁するスタートアップの一大生産地となったのは多くのことが知るところでしょう。歴史はこのあたりの記事が詳しいです。

高速280号と並走するFoothill Express Way

エリア全体としては、日本の高速に相当するFreewayが張り巡らされた田舎っぽい場所なのですが、過去20,30年にあまりにも急速に人口が増えた上に、数多の会社が生まれ、経済規模が増え、世界中から高給のソフトウェアエンジニアが集まり、成功したベンチャーやベンチャーキャピタルからお金持ちが生まれ…というサイクルがぐるぐるぐるぐる回った結果として、家の数は少なく(あれこれ制約が多くて家をたくさん建てられない)、車がないと生活が回らず、周りはお金持ちばかり、という不思議なエリアが生まれたという経緯があります。

で、本題の自転車。はっきり言ってシリコンバレーの中心部分は自転車で走り回るのには良好な環境とは言えないのですが、道を選べばBike Laneがそこそこしっかり整備されていて(比較的)安全に走ることができ、ちょっと忙しいエリアから離れると手付かずの自然が広がっていて、車も少ないのんびりとした風景の中を気持ちよく走ることができる、ということで通勤という意味でもスポーツという意味でも新しい地平が開きそうな予感がしています。

そんなわけで、長らくやってきたこのブログも改題する日が来たようです。当面の家はPalo Altoに決まったので、「鈍行・パロアルトの自転車メモ」にしましょうかね!