自転車用のアクションカメラ

しばらくに、自転車乗り目線でどんなカメラが欲しいかという記事を書きましたが、2年ほど経ってアクションカメラを入手してみたので、メモ。

 

入手に至った経緯はこちら

GoPro界隈の動きはたまにチェックしていたものの、製品でできることとプライスタグに乖離がある印象があったことと、追従していた日本メーカーの製品も今ひとつパッとするものがなかったので、手は出さずに時間が経過。スマホでそこそこの写真が撮れるので、ちょっとした記録写真の用途に限定すればわざわざカメラを持っていく必要性を感じていなかったのも大きいかも。

で、2015年末あたりにGoProの中華コピーが百花繚乱な状態にあることを知ったので、ちょこちょこリサーチ。GoProって「アクションカメラのパイオニアとしてマーケットを作ったこと」によるブランド価値の大きさに依存しているところがあると思っていて、デバイスレベルで見ると商品仕様を決めて、設計して、キーコンポーネントを買ってきて中国で組み立てて(高く)売る…という商売。製品そのものだけを見てしまうと、中国メーカーがいくらでも安くて同等なものを作れてしまう土壌があって、異なるフォームファクターにチャレンジする試みで登場したSessionが失敗した今となっては、なかなか厳しい状況にあるのでは…なーんて思ったりします。

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で、中華コピーの中でも比較的新しくて評価が高いのがGitupというメーカーのGit2というモデル。ソニー製のセンサー、Novatek製のチップを採用していて、GoPro Hero4でいうところのSilverとほぼ同等のスペックでお値段1/3。これに加えてジャイロセンサーを利用したブレ防止機能と、マウント用のアクセサリー類一式が付属。寸法がGoProシリーズと同一なので、アクセサリー類がそのまま流用できるのも大きな強みでしょうか。

そんなわけで、洒落で買ってみようじゃないかとその道では有名な(?)GearBestというサイトでオーダーして待つこと1ヶ月少々、年始に届いたのでちょこちょこ使っているのですが、噂に違わずまともな出来の製品で、期待通りに動いてます。

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付属するマウントを使ってハンドル部分に取り付けるとこんな感じ。ハンドル周りはできるだけすっきりさせたいので、譲歩するとしてもこれくらいが最大限…。

ハンドルマウントで撮影した動画がこちら。湘南国際村のダウンヒル(スロー)と、朝の小動(“こゆるぎ”)岬周辺。記録映像としてはそれなりだけど、よほどの絶景を走るか、グループライドで周りの動きが面白いとか、そーいう要素がないと面白い映像を撮るのは難しいかな…という印象。

ちなみに撮影した映像についてはGoPro Studioを使って編集していますが、これはなかなかよくできたソフトで、実用性を重視されているところが特に気に入ってます。テンプレートを使えば誰でもそれっぽい映像に仕上げられるし、自力でスクラッチから構成を作ってもよいし…という感じ。Git2に関して言えば、Wifi経由で撮影するアプリにも対応しているものの、汎用のインターフェイスを使った謎のアプリしか使うことができず、この手の周辺機器・ソフト・文化の成熟度合いについてはGoProが圧倒的にリードしているなという印象。とはいえ、大半のものはGoProのものをそのまま流用できるので、あんまり困ることはないわけですが。

 

で、自転車用としての使い方に関して言えば、防水ハウジングに入れただけの状態でジャージのポケットにしまっておき、必要な時に取り出して撮る…といういつもながらの方法に落ち着きました。固定してしまうと同じ構図の絵しか撮れないし、ダラダラ撮影したものをあとから編集するのも面倒だし、そもそも全ライドをカバーできるほどの長時間を撮影できるわけでもないし…というところでしょうか。

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個人的にこの手のカメラに期待しているのはスタビライザーの進化or内蔵化で、例えばRevl Arcみたいなアプローチはとても興味深いです。あと、せっかく撮影した面白い映像も、多くの人は編集しないで死蔵させてしまうような気がするので、自動的に映像の中から面白いシーンを切り出して繋いでくれるような仕組みにも期待したいです。これはGoProが最近リリースしたスマホ用の編集アプリである程度実現されているのかもしれませんが。

ま、そんなわけで自転車活動は低調を続けていますが、地の利を生かしたショートライドはちょこちょこ楽しんでいます。